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2005年6月 5日 (日)

サステイナブルな音楽 -バッハその2-

バッハの音楽のサステイナブル(持続可能)な側面を引き続き考えたいと思います。

バッハの生きた時代は、18世紀前半(1685-1750)ということで、いわゆるイギリスで18世紀後半に起こった産業革命の前の時代になります。この頃の世界人口はまだ6億人以下で、その増加率も小さく、大気中の二酸化炭素濃度も270ppm程度で安定していました。大雑把な言い方をすれば、持続可能な社会を形成していたということになります。バッハの没後、イギリスの産業革命を皮切りに、今日までの経済の成長が始まり、人口の爆発的な増加や大気中二酸化炭素の増加を招いています。

バッハの音楽は持続可能だった時代の最後の音楽だったということもできるかもしれません。バッハの音楽はいわゆるポリフォニー(複旋律音楽)という様式で、複数の旋律が独立して一つの音楽を作っています。これに対してバッハ以降の音楽ではモノフォニー(和声付単旋律音楽)が主流となり、一つの旋律が支配的に扱われることが多くなります。私にはポリフォニーのもつ自由さが、自然や宇宙の持つ規則性の中にある自由な動きに重なって見えます。対照的にモノフォニーの音楽は、人間の意思や感情をストレートに表したものに感じられます。自然の持つリズムを感じられるというのは、持続可能性にとってはとても重要なことではないでしょうか。

バッハは、生涯を通じて20人の子供をもうけたと言われていますが、これが持続可能かどうかというのは議論が分かれるところです。子供の教育にはとても熱心だったということで、子供達の為に、練習曲をいくつも作っており、それらの曲は今でもピアノを学習する人の大切なレパートリーとなっています。中でも「インヴェンション」は、ピアニストであればほとんどの人が練習をするのですが、多くのピアノ初心者が挫折をしてしまいます。右手と左手が独立して別の旋律を引くというポリフォニー様式が、やはり「壁」となっているようです。サステイナブルな音楽を目指すには、ここはじっと我慢をして練習して、自然のリズムが感じられる様になりたいものです(自戒を込めて...)。

09:32 午前 音楽 |

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