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2005年6月16日 (木)

サステイナブルな森林

再生可能エネルギーとしてのバイオマスの中で、木材などの木質バイオマスは国内全体で利用可能なバイオマス資源の1/3程度を占めていると言われており、その利活用が課題となっています(「バイオマス白書2005」参照)。日本の国土の67%が森林であり、世界の中でも木質バイオマスに恵まれている国と言っても過言ではありません。しかしながら、現在の木材自給率は20%以下となっており、ほとんどの木材を輸入に頼っているのが現状です(1960年代には自給率90%以上あった)。

その中で、最近注目されている木質バイオマスの利用については、利用する木材の供給元が問題となります。理想的には、森林を適正に管理する中で発生する間伐材や、木材加工の課程で発生する端材を使用し、再生可能な範囲でバイオマス資源を利用することによりカーボンニュートラル(実質的にCO2の排出が無い)というバイオマス資源本来の価値を保つことができます。しかしながら、供給元が国外において不法伐採された木材であったらどうでしょうか。本来再生可能であるべき森林が破壊されてしまえば、カーボンニュートラルという原則は崩れてしまい、木質バイオマス資源を利用する価値が失われてしまいます。

この様な問題の中で、数年前から持続可能(サステイナブル)な森林を認証するという動きが海外を中心に活発になっています。ここでの持続可能な森林とは、適切な森林管理慣行を行うことにより伐採などを行っても適正に維持されている森林を言います。FSC(Forest Stewardship council)は森林認証のための国際機関で、FSCが認定した認証機関が実際に検査を行い、森林認証を与えています。例えば熱帯雨林の保護を行っている国際NPOであるレインフォレスト・アライアンス(Rainforest Alliance)では、FSCの認定の元でSmart Woodと呼ばれる森林認証のプログラムを実施しています。FSCの森林管理は以下の10個の原則に基づいています。日本国内向けの森林管理基準も策定中のようです。

  1. 法律とFSCの原則の遵守
  2. 保有権、使用権および責務
  3. 先住民の権利
  4. 地域社会tの関係と労働者の権利
  5. 森林のもたらす便益
  6. 環境への影響
  7. 管理計画
  8. モニタリングと評価
  9. 保護価値の高い森林の保存
  10. 植林

国内で流通している木材には、まだまだ森林認証が少ないのが現状の様ですが、最近のグリーン購入や企業における環境経営やCSRの高まりにより、森林認証の重要性やニーズも増していると思われます。FSC日本推進会議も設立準備が行われているようです。

国内での森林認証の動きも最近活発になってきているとのことですが、また別の機会の調べて見たいと思います。国内での森林認証の状況などについて非常に詳しいホームページ「持続可能な森林経営のための勉強部屋」を見つけましたので、紹介しておきます。

都市に住んでいると、大切な森林のことをつい忘れがちになりますが、きちんと森林認証された木材製品を購入・使用したり、森林を訪ねたり、NPOの活動に参加するなど、できる範囲で国土の大部分(2/3)を占める森林のことを考えて行きたいものです。

11:24 午前 バイオマス |

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