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2005年6月 7日 (火)

環境経済学

最近になって、「環境経済学」という学問があるのを知りました。私の様な技術者は、基本的に経済学というものに触れる機会が少なく、経済学の知識も通り一遍のものであることが多い様です。環境問題を考える場合にも、設備のコストおよび経済性や排出物の量などを考えることがあっても、それが経済社会の中でどの様な位置づけにあるかということはほとんど考えません。

環境経済学の本を読むと、もともとの経済学には、環境の概念は入っておらず必要に応じて「外部経済」として取り扱っていたそうです。「外部経済」というのは、いわゆる経済的なお金のやり取りをしないけれども何らかの影響を与えるという様な意味のようですが、結局、その影響の度合いを評価しきれないうちに、内部経済の発展と共に今日の様々な環境問題が拡大してしまったと考えることができます。

京都議定書の発効前後から、環境税や温暖化ガスの排出権取引が話題になっていますが、これらの動きはもともと「外部」だった環境を経済の「内部」に取り込もうという動きです。しなしながら、環境への影響をお金に換算することは、考えれば考えるほど難しい事の様に思えます。また、経済社会に対する国の政策というものがどれだけの効果があるかは疑問な点もあります。

そこで、国の政策と平行して、日本の社会経済を支えている企業の取り組みがとても重要になります。現在の企業は、売上げや利益、さらには株価を最大にする様に活動を行っています。この活動に環境の視点を含める「環境経営」が、ここ数年、大企業を中心に大きな広がりを見せ初めています。ISO14001に代表されるEMS(環境マネジメントシステム)を導入した企業は2万件を超え、多くの大企業がいわゆる「環境報告書」を公開しています。この動きが、形式なものに終わらずに正しい報告に向かい、日本の経済社会に浸透するこができれば、日本のサステイナブル(持続可能)な社会へ少しでも近づくことができるのではないでしょうか。

環境経済学は、まだ生まれて20年程度の新しい学問で、その実践は始まったばかりです。われわれ技術者も、「経済学」という名前だけで避けないで、この実践に真正面から取り組むべきだと思います。多くの企業や地域で実践を積み重ねることにより、「サステイナブル経済」と呼ぶべき、さらに次の段階の経済社会へ進むことも可能かもしれません。

09:26 午後 環境 |

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