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2005年11月 1日 (火)

環境税

先日、JACSES(「環境・持続社会」研究センター)主催のシンポジウムで環境省の方から今話題の「環境税の具体案」の話を聞く機会がありましたが、その資料の中で各国のガソリン価格とその税金の比較がありました。ガソリンなどの化石燃料には、すでに多くの税金が掛かっており、そのことが環境税に反対する根拠になっていたりします。もっとも税率が高く、ガソリンの価格が高いのがオランダで、実に71%が税金です。以下、欧州の国は軒並み60%以上の税金が掛かっています。これに対して米国は21%の税率しかありません。ちなみに日本は57%です(ほとんどが道路特定財源の揮発油税:48.6円/L)。結果的に米国と欧州では倍以上異なるガソリン価格に対応してその消費行動が異なるのは当たり前という気がします。

ちなみに、日本の揮発油税からの税収は実に3兆円以上にもなり、道路整備の為の特別会計になっています。これに対して、原油などに対して課税される石油石炭税は、5000億円規模で、石油特別会計として新エネルギーの開発や普及などに使われているそうです(NEDO関係の補助金も含まれますね)。

今回、環境省が提案している「環境税の具体案」は、税収3700億円規模で、その用途は森林の再生、省エネ、自然エネルギー等の促進となっており、既存の特別会計分についても暫定税率の維持とそのグリーン化(地球温暖化対策への適用)を提唱しています。これまでの道路特定財源の用途を見直すのももちろん重要ですし、新たに環境税(炭素税)をしっかり導入して、エネルギー自給率の向上や持続可能な低エネルギー社会を目指すきっかけになることが重要だと思います。税金はあくまできっかけであって、最終的な社会のありかたやライフスタイルは自分たちで選択する必要がありますが...

シンポジウムのメインテーマは「地方環境税」で、主に、地方環境税としての「産業廃棄物税」と「森林環境税」のお話でした。冒頭に京大の諸冨徹氏の全体概論と、環境省の鎌形課長から「環境税」の説明があった後に、「産業廃棄物税」としては、福岡県と九州全体の取り組みの話が、「森林環境税」としては岩手県の取り組みが各県の税務担当者から紹介されました。

「産業廃棄物税」では、最終処分段階で課税する地方自治体が多い中で、排出事業者へ課税する方式に敢て取り組み、九州全県に対して同様の取り組みを広げた福岡県の事例が印象に残りました(税率は概ね1000円/トン)。

「森林環境税」では、均等割りの超過課税を行っている自治体が多く、インセンティブ(応益性)よりは「参加型税制」により住民の意識を高めることに重点を置いているということのようでした。

岩手県の取り組みの中で、税収の用途として人工林を針広混交林(木材生産を目的とせず、針葉樹と広葉樹が混じりあった森林)へ転換することにもっとも力を入れる計画というのが印象に残りました。日本の人工林は、その後に話をした林野庁の方によると1160万haあり、その整備が京都議定書の森林吸収見込み量を達成するためにも非常に重要であるとのことでした(45%の森林で整備が未実施)。

07:51 午後 環境 |

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