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2006年2月 9日 (木)

食料自給率

しばらくぶりの記事になりますが、これからはせめて週1回ぐらいのペースで記事を書いていきたいと思います(無理をせずに持続可能な範囲で!)。最近は、いろいろなイベントにも顔を出し、本もいろいろ買っていますが、どれも消化不良気味で、自分としての考えがなかなかまとまらない状況ではあります。それでも、このブログで記事を書くことで少しずつでも考えが整理できればと思っています。

今回は「食料自給率」です。ご存知のとおり日本のカロリーベースの自給率は40%ということで、先進各国の中では非常に低い水準に留まっています。そんな中で、先日、都道府県別の食料自給率というものが、農林水産省から発表されました。

[都道府県別食料自給率]
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20051125press_2.html

これだけ物流の発達した世の中で都道府県別の食料自給率というものがどれだけ意味があるかという議論もありますが、日本の中で食料がどのように生産され、動いているのかがわかります。主な都道府県の食料自給率は以下のとおりです。特に東京都の食料自給率はわかってはいても衝撃的な数字です。

[食料自給率(カロリーベース/生産額ベース)]

北海道: 201%/177% <--- 非常にバランスがとれています
青森県: 117%/175% <--- 東北地方は概ねこの数値に近い(米どころ)
千葉県: 30%/76% <--- 野菜が多いためでしょうか
東京都: 1%/5% <--- わかっていても衝撃的な数字です
神奈川県: 3%/11%
山梨県: 21%/89%
長野県: 53%/123%
新潟県: 89%/131%
鳥取県: 58%/117%
徳島県: 44%/145%
鹿児島県: 78%/209%
沖縄県: 27%/54%

この食料自給率とサステナビリティ(持続可能性)について、昨年9月に日本学術会議の人口・食料・エネルギー特別委員会が報告書を出しています。また、そのときの委員長の方が書いたコラムが先日載っていました。人口減少社会を向かえ、それを前提に今まではやりたくでも出来なかった食料自給率やエネルギー自給率の向上による”豊かな”、持続可能な社会を創っていこうという趣旨です。この様な物質的な成長ではなく生活の”質”を向上させるという考え方はこれからの社会のビジョンを考えるときに非常に重要だと思います。

[人口減少時代にこそ食料の自給率向上を(農業協同組合新聞)]
http://www.jacom.or.jp/ronsetsu/jiron/jiron06/rons102s06013005.html

[日本学術会議報告書「人口減少時代の”豊かな”社会]
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-19-t1035-4.pdf

ただし、将来を考える上での不安要因もいくつもあります。それを考えさせてくれるのが、レスター・ブラウン氏の「フード・セキュリティー」という本です。水の問題、土壌の問題、飼料の問題など、日頃、輸入作物に頼っていてほとんど意識しない食料の問題について知ることができます。「だれが世界を養うのか」という副題が問題の深刻さを物語っています。豊かになるほど、肉を食べる量が増えるそうです。食肉のためには、飼料が必要です。大量の飼料には、大量の水が必要です。日本国内では、水(淡水)は非常に豊富にあるように感じますが、世界的には
この水の不足が深刻な問題となっています。地球温暖化に伴う気候変動が、それに拍車をかけるだろうとこの本では警告しています。

食料は、日々の暮らしに直結していますので、私達が持続可能な社会を考える上で、とても重要なファクターだと思います。ESD(持続可能な開発のための教育)の中でも「食農教育」ということで、食料と農業についての持続可能性についていろいろと勉強ができる以下のようなサイトもありますので、少しずつでも勉強していきたいと思います。

[食農教育ネットワーク]
http://syokunou.net/

 

 

12:11 午前 サステイナブル |

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