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2007年9月21日 (金)

サステイナブルなニュース 第18号

まだまだ残暑(?)が厳しい今日この頃ですが、そろそろ秋らしくなってもらわないと困りますね。少し間が開いてしまいましたが、恒例のニュースをお送りします。今回は、カーボンオフセットをさらに進めた”リカバリー”という取組みの紹介や、新しい国立公園の話題、そして私たちの生活に密着している食料自給率の話です。カーボンオフセットについては、現在、環境省の検討会が開かれており、日本での定着に向けて様々な議論が行われています。私も第1回の検討会を傍聴してきましたが、CO2削減に寄与する為には何が必要かという前向きな議論が行われており安心をしましたが、普及に向けた最低限のルール作りが期待されているようです。

[環境省:カーボン・オフセットのあり方に関する検討会]
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/mechanism/carbon_offset/conf.html

それでは、カーボンの”リカバリー”からニュースをお送りします。

NECが、社員を対象にCO2リカバリーツアー

近年、様々な活動に伴って発生するCO2を相殺する「カーボン・オフセット」を活用する動きが広がっているが、NECでは、地球温暖化防止の施策の一環として“CO2リカバリーツアー”を実施する。これは社員やその家族を対象に環境意識の啓発活動の一環として従来のエコツアーをグレードアップしたもので、8月に実施する「オーストラリア植林ツアー」や10月の「沖縄ビーチクリーンアップツアー」が対象となる。このツアーでは、旅行に伴って発生するCO2を、具体的な植林活動によって発生量以上に削減することを目的としており、旅行をすればするほどCO2排出量を削減できる。たとえば、オーストラリア・カンガルー島へのエコツアー(6泊8日)では、一人当たり約2トンのCO2排出量に対して、最低10本の植林を行うことにより約4トンのCO2削減効果を見込んでいる。

NECプレスリリース:
http://www.nec.co.jp/press/ja/0707/2503.html

29番目の国立公園として尾瀬国立公園が誕生

国内で29番目となる国立公園として「尾瀬国立公園」が8月30日に誕生する。尾瀬国立公園は、日光国立公園の尾瀬地域(25,203ha)に、周辺の会津駒ケ岳および田代山・帝釈山周辺地域(11,997ha)を加えた面積37,200haの区域。尾瀬地域は学術的にも貴重な湿原地帯として優れた原始的景観を有し、会津駒ケ岳などの周辺地域は自然性の高い森林景観と共に山地湿原が発達している。この新たな国立公園の誕生により、国内の国立公園の総面積は国土面積の5.52%となる。今年は自然公園法50周年を記念して各地で記念行事が開催されると共に、6月にはエコツーリズム推進法(来年4月施行)が成立し、地域の自然環境の保全に配慮しつつ、エコツーリズムによる地域・観光振興、環境教育の推進が求められている。

環境省プレスリリース:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=8671
エコツーリズム推進法について(環境省):
http://www.env.go.jp/nature/ecotourism/law.html

平成18年度の食料自給率はさらに低下し39%に

農林水産省が発表した平成18年度の食料自給率はカロリーベースで39%となり、平成8年度より10年間40%と低迷していたものからさらに1ポイント低下した。主な原因は、短期的には砂糖の原料となるてん菜の収量の低下に伴う生産の減少や、果実の生産量の減少、米の消費量の減少などがある。生産額ベースにおいても前年度の69%から68%に低下しているが、とうもろこしなど国際的な畜産用飼料の値上がりが影響している。食料自給率は、統計を取り始めた昭和35年には79%あったが、その後、主食や肉類などの食生活の変化によりほぼ一貫して低下している。食料・農業・農村基本計画によると50%以上の食料自給率が望ましいとしながらも、実際の目標は平成27年度で45%となっており、多くの取組みにも関わらず成果に結びつくことが難しいのが現状となっている。

農林水産省プレスリリース「平成18年度食料需給表について」:
http://www.maff.go.jp/www/press/2007/20070810press_7.html

農林水産省「食料自給率の部屋」:http://www.kanbou.maff.go.jp/www/jikyuuritsu/index.html

11:29 午後 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月10日 (月)

サステイナブルなニュース 第17号

8月の猛暑に引き続き、今年は秋に入っても暑い日が続くという予報のようです。それでも朝晩は涼しく感じられるようになりましたが、今度は台風や豪雨が心配です。日本は、昔から水害との戦いを続けて来ましたが、水害の防止や水資源の確保は今でも重要な課題です。世界に目を向けると水資源の問題はかなり深刻になっており、日本のさまざまな貢献も期待されているようです。

今週のニュースは、京都議定書にからむ途上国での温暖化対策プロジェクトから、この夏の東京電力管内での需給逼迫問題、そして世界の水資源に関する話題です。温暖化対策プロジェクトから生まれる排出量削減クレジット(CER)は、京都議定書の目標達成に欠かせないだけでなく、国際的な排出量取引や、カーボン・オフセットなどビジネスの世界でも注目を集めています。東京電力の問題は、地震に伴う原発の停止に端を発しているとはいえ、原子力発電所のあり方や電力確保のリスク問題など多くのエネルギー問題に目を向けるきっかけになっています。

削減量の合計9千万トン超、途上国での温暖化対策プロジェクト208件目

温室効果ガス削減のために市場原理を活用する京都議定書の「京都メカニズム」はCDM(クリーン開発メカニズム)およびJI(共同実施)の国内承認案件が208件となり、計画されている削減量の合計が9千万トンを超えた。CDMでは先進国の企業などが途上国と共同で温室効果ガス削減に必要な技術や設備を導入する温暖化対策プロジェクトを実施し、削減された温室効果ガスの一部をクレジット(CER)として取得する。実施される途上国は中国から東南アジア、インドや南米の国々など10数カ国に上り、参加する企業も国内の商社から電力会社まで多岐にわたる。京都議定書の目標達成が危ぶまれる中、来年からの第一約束期間を控え、これらのプロジェクトから取得したクレジットについても大企業だけではなく小口化による中小企業での活用も検討されている。

経済産業省プレスリリース:
http://www.meti.go.jp/press/20070802001/20070802001.html
京都メカニズム情報プラットフォーム:
http://www.kyomecha.org/

猛暑の8月 、東京電力が原発の停止の影響で節電のお願い

東京電力では、新潟県中越沖地震の影響により柏崎刈羽原発の7基全て(出力820万kW相当)が停止したため、電力需要のピークを迎えるこの8月の間、大口の顧客を中心に節電への協力のお願いを強化している。サービス区域内の全ての顧客に対してもテレビや新聞を通じたお願いやチラシを全戸配布するほか、インターネットでは「でんき予報」により電力の供給能力と需要の状況をリアルタイムで公表している。現在の供給能力は6160万kWで、最高気温が33度を超えた8月6日の最大電力は14時過ぎのピーク時に5818万kWに達した。契約電力が500kWを超える大口の顧客に対しては、個別訪問により具体的な節電への協力を要請しており、ピーク時に電力の供給を調整することが可能な需給調整契約の拡大も進めている。

東京電力プレスリリース:
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07073106-j.html
東京電力「でんき予報」:
http://www.tepco.co.jp/forecast/index-j.html

水資源の大切さと地球温暖化の影響など「平成19年版日本の水資源」

国土交通省は、8月1日の「水の日」に合わせて恒例の「平成19年版日本の水資源」を発表した。今年の主要テーマは、地球温暖化の影響とそのリスク、世界の水資源と国際的な水問題解決への取り組みなどとなっており、日本国内だけではなく世界の水資源の実態が紹介されている。地球温暖化による気候変動により降水量の時間的な変動が拡大し、日本国内においても地域的な渇水リスクの増大が指摘されている。一方、世界の水問題は危機的な状況を深めており、依然として世界全体では約11億人の人たちが安全な飲料水を継続的に利用できない状態となっている。今年の12月には第1回アジア・太平洋水サミットが日本国内で開催され、この分野での日本のリーダシップが強く求められている。

国土交通省プレスリリース:
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/03/030731_.html
「平成19年版日本の水資源」:
http://www.mlit.go.jp/tochimizushigen/mizsei/hakusyo/H19/index.html

10:50 午後 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月 6日 (木)

サステイナブルなニュース 第16号

地球温暖化をめぐる動きがめまぐるしい今日この頃ですが、いよいよ来年からの京都議定書の第一約束期間に向けて政府、産業界、地方自治体、NPOなどが様々な動きを見せています。政府のいわゆる「目標達成計画」は評価・見直し案について、現在パブコメが9/18まで行われていますが、やはり目標の達成が難しい状況になっているようです。今こそ、本格的な政策の転換を行う必要があるはずなのですが、もっとも排出量の多い産業界の意向なのか、企業や個人の自主的な取組みが対策の中心になっているのが現状です。

少し遅くなりましたが、今週のサステイナブルなニュースをお送りします。国内外で金融や企業の取組みが進みだしています。これから点から面への広がりが重要だと思います。

環境・エネルギーを対象分野とする投資ファンドが拡大

SBIホールディングス(株)は、みずほ証券(株)とのジョイントベンチャーとして(株)環境エネルギー投資を設立し、国内外の環境・エネルギー関連分野の事業者を投資対象としたファンドの組成・運営を行うことを7月に発表した。SBIホールディングスは、これまで日本最大級のベンチャーキャピタルとして、「IT」「バイオ」分野へ重点的に投資してきたが、次なる成長分野として「環境・エネルギー」を第三の重点投資分野と位置づけ、進出する。一方、みずほ証券は前身の(株)日本エネルギー投資への出資を従来から行っており、同社がすでに50億円規模のファンドを運営していたが、投資規模の拡大を目指してSBIホールディングスと共に150億円規模の2号ファンドの設立を予定している。

SBIホールディングス・プレスリリース:
http://www.sbigroup.co.jp/news/2007/0718_a.html

映画館・百貨店などで冷房温度を上げてクールビズ

3年目を迎えるクールビズの普及の一環として、映画館・百貨店・スーパーマーケット・銀行などのパブリックスペースにおいて冷房温度の設定を通常より数度高くする取組みがスタートする。環境省を中心進めている「チーム・マイナス6%」では、アンケートを実施し、冷房が効きすぎている賛同企業の施設を中心にこの取組みの導入を呼びかけてきた。このうち、ダイエーでは全国約500の全店舗で設定温度を28℃に徹底する。日本百貨店協会でも加盟94社(266店舗)において、各店舗で判断しつつ通常設定温度よりも2℃程度高めに設定する。三菱東京UFJ銀行でも、全店舗を対象に室温28℃を目途に設定をし、行員は服装を「クールビズ」とすると共に、お客様に温暖化防止活動への理解や協力を呼びかける。

チームマイナス6%: http://www.team-6.jp/
環境省プレスリリース:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=8611

世界の主要企業153社が、積極的な気候変動対策を宣言

7月にスイスのジュネーブで開催された国連グローバルコンパクト・リーダーズ・サミットにおいて世界の主要企業153社の経営者らが、「気候への配慮」と題された宣言に調印し、各国の企業や政府や積極的に地球温暖化による気候変動対策に取り組むことを呼びかけた。調印した企業自らも気候変動対策への取組みをスピードアップすることを宣言すると共に、ポスト京都への取り組みとして2013年以降に炭素市場制度が導入されることを目指している。具体的には、宣言に署名した企業は省エネルギーや製品・サービスの炭素負荷を削減する具体的な対策を講じ、自主的な目標を設定すると共に、達成状況を毎年報告する。各国政府に対しては、機能する炭素市場を構築するための法的・財政的枠組みや政策を早急に創設することを求めた。日本からは、リコーや日本航空などの企業が参加している。

国連グローバルコンパクト(日本語): http://www.unic.or.jp/globalcomp/
国連グローバルコンパクト・リーダーズ・サミット(英文)
http://www.globalcompactsummit.org/
「気候への配慮」参加企業と宣言文(英文):
http://www.unglobalcompact.org/Issues/Environment/Climate_Change/index.html

11:17 午前 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)