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2007年10月 4日 (木)

サステイナブルなニュース 第19号

このブログでもご紹介した9/13の環境エネルギーセミナーでは、私自身も司会を務めさせて頂きましたが、日本全体の温暖化戦略の課題から地域発の環境エネルギー事業への挑戦まで、とても興味深い講演やパネル討論がありました。一方、同じ記事でご紹介した北極海の氷の減少は、その後も止まらず9月16日に今年の最小面積となったそうです(朝日新聞9/23)。その面積は約420万平方kmとなり、1980年代の夏の最小面積の約700万平方kmから急激に減少しています。これは、今年IPCCから発表された減少のペースよりも30年先行していると言われています。

少し遅くなりましたが、今週のサステイナブルなニュースをお届けします。今回は、この北極海の氷の面積の減少と、ビジネスに与える気候変動の影響や環境に配慮した木材の選択ガイドについてのニュースです。

気候変動がビジネスに与える影響はどの程度報告されているか

地球温暖化による気候変動への取組みについて、多くの企業が持続可能性報告書で温室効果ガスの排出量やビジネス機会について報告しているが、自社のビジネスに与える影響やリスクについて触れている企業は少ない。KPMGとGRI(Global Reporting Initiative)は持続可能性報告書を作成している50社を対象に気候変動がビジネスに与える影響がどのように報告されているか調査を行った。90%の企業は報告を行っているが、その中で気候変動による訴訟リスク、将来的な規制リスク、異常気象による事業活動の混乱リスクといったビジネスリスクについての報告はほとんどなかった。さらに、財務面に与える影響について十分には説明されておらず、気候変動が企業間の競争に大きな影響を与えることが予想されるなど、リスクや機会を特定・評価したうえで、株主や投資家を含むステークホルダーへの十分な報告が求められているとしている。

KPMG Japanプレスリリース:
http://www.kpmg.or.jp/resources/newsletter/sustainability/200708/01.html

環境に配慮して木材を選択するためのガイドを公表

木材を購入・調達するときに、生産地の環境や社会的な影響に配慮した木材を積極的に選ぶことが求められている。そこで実際に家づくりをする人が環境に配慮して木材を選定できるように、主要な樹種の性質・強度などの情報と共に、原産地の森林環境を紹介し、違法伐採リスク、伐採地の環境負荷リスク、樹種の貴重性、輸送負荷などの指標を環境性能として示した「森林の見える木材ガイド」が公表された。日本は世界有数の木材消費国であると同時に、利用する木材の8割を海外に依存しており、環境に配慮した木材(フェアウッド)を選択することが、世界と日本の森林環境を維持・改善することにつながるとして、フェアウッド・キャンペーンの活動の一として製作された。

「森林のみえる木材ガイド」:
http://www.fairwood.jp/woodguide/index.html
「フェアウッド・キャンペーン」
http://www.fairwood.jp/

北極海の氷の面積が最小に、IPCCの予測を大幅に上回る減少

日本の海洋研究開発機構(JAMSTEC)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、海洋・大気観測データおよび衛星観測による北極海のデータを共同で解析し、北極海の海氷面積が観測史上最小となったことを確認し、さらに大幅な減少となる見込みであることを発表した。この減少は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)による最新の報告書で予測されている速度を大幅に上回るもので、30年以上早く予測値に達する可能性がある。この減少速度の加速原因としては、地球温暖化による氷の融解により、太陽の日射を吸収しやすくなり、海洋の加熱が進むという悪循環などが指摘されている。地球温暖化による温度上昇は緯度が高い極地ほど大きく、海氷の減少は生態系の影響だけでなく、世界の気候パターンへの影響などが懸念されている。

JAMSTEC/JAXAプレスリリース:
http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20070816/index.html
IPCC第4次評価報告書(環境省):
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th_rep.html

10:13 午後 環境 |

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