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2008年4月 5日 (土)

サステイナブルなニュース 第39号

最近、「カーボン・オフセット」という言葉を良く聞くようになりました。個人や企業などが、その活動の中で排出した二酸化炭素(CO2)に対して、それと同じ量をのCO2を減らす事業や活動にお金などを出すことで、「オフセット」"相殺"するというものです。お金さえ出せば、幾らでもCO2を排出できるというのは本末転倒ですが、できるだけCO2の排出を減らす努力をした上で、それでも排出してしまったCO2を何とか出なかったことにするという苦肉の策です。4月1日は、「カーボン・オフセットフォーラム(J-COF)」が設立され、グリーン電力証書を用いたものや、海外のクレジットを利用したものなど、さまざまな形態のカーボン・オフセットが国内でも始まりつつあります。

4月から始まった京都議定書の第1約束期間で、日本排出削減目標を"マイナス6%"を達成するために、海外でのCO2削減事業の"クレジット"(CO2削減量)を、海外から買ってくる国際的な取引が決まっています。これに対して、国内での排出量取引を実現しようという動きもようやく動き出しています。たとえば、環境省の国内排出量取引制度などです。経済産業省も国内CDMなど、少しづつ動き始めています。今年は、日本もカーボン・オフセットと国内排出量取引の元年になりそうです。

今週のサステイナブルなニュースをお届けします。世界的な地球温暖化防止への投資や経済活動の高まりを報告した地球白書2008、普段は見落とされている都市に眠る「資源」などの話題です。

*************** サステイナブルなニュース 第39号 *******************

地球温暖化防止への投資や経済活動が拡大、地球白書2008

米国の民間研究機関ワールドワッチ研究所は最新の「State of the World (地球白書)2008」において、地球温暖化防止に関連する投資や経済活動がここ数年で急拡大し、1000億ドル規模となっていると報告した。報告の中で、2006年の風力などの再生可能エネルギーへの投資が520億ドルに達し、2005年と比べて33%増加しており、2007年には660億ドルになると推定している。また、いわゆるカーボンの排出量取引の成長は著しく、2006年には300億ドルと、2005年の3倍の規模になっている。さらに大企業での先進事例としてデュポンでは、温室効果ガスを1991年比で72%削減することにより30億ドルの経費削減を実現している。地球白書は1984年から毎年発行され、世界中の言語に翻訳されて多くの人々に読まれており、日本で今年発刊された「地球白書2007-08」では、世界中で拡大し続けている都市の未来を特集している。

ワールドワッチ研究所 ”State of the World 2008”:
http://www.worldwatch.org/stateoftheworld
ワールドワッチ・ジャパン「地球白書2007-08:都市の未来」:
http://www.worldwatch-japan.org/BOOKS_SYOUKAI/HAKU_2007-2008.html

国内の「都市鉱山」は、世界の主要資源国に匹敵

(独)物質・材料研究機構では、国内の製品や廃棄物に蓄積されたレアメタル(希少金属)などの資源量を推計し、「都市鉱山」として世界有数の資源国に匹敵することを明らかにした。計算では、金は、約6,800トンが国内に存在し、世界の現有埋蔵量42,000トンの約16%となっており、銀は60,000トンで22%、インジウムが61%、錫11%、タンタル10%と世界の現有埋蔵量の一割を超える金属が多数あることがわかった。その他にも世界の年間消費量の数倍の蓄積量をもつ金属が多数あり、特に電池材料となるリチウムや触媒などとして不可欠な白金(プラチナ)の蓄積量が大きい。これらのレアメタルは、電子部品などに多用され世界的な需要増と供給リスクが指摘されている。現状ではこのような国内の「都市鉱山」の資源は、使用済みの製品や廃棄物として比較的安価に海外に流出している場合も多く、国内での適切なリサイクルが求められている。

(独)物質・材料研究機構プレスリリース:
http://www.nims.go.jp/jpn/news/press/press215.html

環境に貢献する特許を開放するエコ・パテントコモンズ設立

持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)はIBM、ノキア、ソニーなどの有力企業と協力して、環境技術に関する数十件の特許を開放する取り組みを始めた。開放する特許はエコ・パテントコモンズ(Eco-Patent Commons)と呼ばれ、環境問題に焦点をあてたものや、環境保全に効果がある製造やビジネスプロセスの技術革新に関するものが含まれている。例えば、有害廃棄物発生の削減、省エネや節水の効果をもたらす製造プロセス、燃料消費量の削減効果がある購買や物流ソリューションに関する特許がある。これらの特許はWBCSDが運営する専用のウェブサイトで公開され、環境保全につながる優れた技術を業種・国の壁を越え発展途上国にまで提供できる共通のプラットフォームとして期待される。どの特許を公開するかの選択は各企業・団体の判断に委ねられており、さらに賛同する企業の参加を呼びかけている。

日本IBMプレスリリース:
http://www-06.ibm.com/jp/press/2008/01/1501.html
世界経済人会議(WBCSD)ホームページ: http://www.wbcsd.org/

09:39 午後 環境 |

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