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2008年5月24日 (土)

サステイナブルなニュース 第45号

前の記事でご案内しましたが、来る6月3日に開催される「自然エネルギー政策会議」では、7月の洞爺湖サミットを前に、今年の2月の「再生可能エネルギー展望会議」でも発表した「2050年自然エネルギービジョン」に関連する講演、報告、討論などが行われます。私も主催者側の立場で参加します。

実は、このサミット前の時期には、地球温暖化対策として多くの提言や発表が行われます。「2050年自然エネルギービジョン」も、その中の一つですが、先週、国立環境研究所を中心とする日英協同研究「脱温暖化2050プロジェクト」が発表した「低炭素社会に向けた12の方策」もあります。7月までに様々なビジョンや政策提案が出てきそうですので、要注目です。

今週のサステイナブルなニュースをお送りします。今回は、日本各地の特徴のある地球温暖化対策を取り上げた環境省のイベントや、国際的な機関投資家の動き、そして国内でもっとも先端的な気候変動対策を行っている東京都の動きをご紹介します。

************** サステイナブルなニュース 第45号 ********************

ストップ温暖化「一村一品」プロジェクト全国大会で京都府が最優秀賞

環境省が主催するストップ温暖化「一村一品」プロジェクトの全国大会が2月に東京で開催され、全国47都道府県から選ばれた優れた温暖化防止の取り組みから、京都府代表の北桑田高校森林リサーチ科が最優秀賞を受賞した。地元産の木を使った木製品販売事業に取り組み、木材の輸送距離を表す「ウッドマイレージ」の削減をPRしたことが評価された。その他、山梨県都留市の小水力市民発電所が金賞、富山県富山市のLRTによる公共交通活性化の取組みが銀賞、北海道沼田町の雪冷熱を地域資源として活用する取組が銅賞をそれぞれ受賞した。さらに特別賞として「地域まるごと連携賞」(熊本県水俣市)、「地域循環賞」(鹿児島県大崎町)、「エコ建築賞」(山口県安成工務店)、「環境都市賞」(大分県日田市)、「バイオマス賞」(宮城県塩釜市)、「地球の未来賞」(青森県五戸町)などが選ばれている。

ストップ温暖化「一村一品」大作戦ホームページ:
http://www.jccca.org/daisakusen/index.html

欧米の有力な約50の機関投資家が共同で気候変動行動計画を発表

ニューヨークで2月に開催されたセレーズ(Ceres)と国連基金共催の気候リスク投資家サミットにおいて、合わせて1.75兆ドルの資産を運用する欧米の約50の主要機関投資家が共同で「気候変動行動計画」を発表した。計画の中ではエネルギー効率化やクリーンエネルギー技術への投資を加速し、長期的な金融リスクがある化石燃料等への投資については審査を強化することが盛り込まれている。さらに6.5兆ドルの資産を運用する欧州の投資家も、原則としてこの行動計画の支持を表明している。この行動計画に署名した機関投資家は、ロンドン、カリフォルニア、フロリダ、ニューヨーク、コネチカット、ノースカロライナ、ペンシルバニアの他十数州の財務担当者、年金運用者、資産運用者、基金運用者などで、その数は49に達している。

セレーズ(Ceres)プレスリリース:
http://www.ceres.org/NETCOMMUNITY/Page.aspx?pid=838&srcid=705
温暖化ニュース記事:
http://daily-ondanka.com/news/2008/20080218_1.html

東京都、100万kW相当の太陽エネルギーの利用拡大を目指す方策を発表

東京都が昨年から進めている「カーボンマイナス東京10年プロジェクト」の一環として発足した「太陽エネルギー利用拡大会議」では、約1年間の検討の結果を「太陽エネルギーの飛躍的な利用拡大に向けて」と題した中間とりまとめ案として発表した。この中で「太陽エネルギーの環境価値買取制度(仮称)」を平成21年度から開始し、設備設置にかかる初期コストを10年程度に短縮する仕組みづくりや、「グリーン熱証書市場」の創設準備、太陽熱利用機器の性能評価認定制度の立ち上げ、金融機関との連携による住宅支援金融商品の創設などの計画が含まれている。東京都では、平成21年以降、毎年2万世帯に、太陽エネルギー利用機器の設置を促進すると共に、プロジェクトの継続と自治体への普及に向けた動きの拡大を行う予定。

東京都「太陽エネルギー利用拡大会議」ホームページ:
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/kikaku/renewables/solarenergy.html

09:42 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

自然エネルギー政策会議の開催

来る6/3(火)、自然エネルギー政策に関する以下のシンポジウムが開催されますので、ご興味のある方は是非ご参加ください(内容を後日確定して修正)。

このシンポジウムでは地球温暖化対策やエネルギー安全保障の面で国際的に大きな広がりを見せている自然エネルギーについて、日本国内の閉塞的な状況を変えるにはどのように政策を変える必要があるかを探ります。そのため6/7,8に青森で開催されるG8(+5カ国)エネルギー大臣会合に先立っての開催です。

当日は、世界の自然エネルギーの状況や政策(FIT)に関する講演や、日本の「2050年自然エネルギービジョン」に関する政策提言、ステークホルダーによる自然エネルギー政策に関する討論などが予定されています。

[ISEP:自然エネルギー政策会議(2008/6/3)]
http://www.isep.or.jp/event/080603sympo/080603GEN_ISEPevent080519.pdf

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G8エネルギー大臣会合に向けて:自然エネルギー政策会議
「2050年自然エネルギービジョンとその実現には」
【趣旨】
 固定価格制を含む自然エネルギー政策の再検証
 自然エネルギー促進のための政策提言
 自然エネルギー事業者を核とする政策ネットワーク構築

【日時】:6月3日(火)10:00ー16:45
【場所】:東京ウィメンズプラザ  大ホール
    東京都渋谷区神宮前5-53-67
http://www.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/contents/map.html
【主催】:「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク(2007年度末に解散)
     特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所
【共催・協力】
    地球環境イニシアティブ、2008年G8サミットNGOフォーラム環境ユニット、
  日本風力発電協会、風力発電事業者懇話会、ソーラーシステム振興協会、
  日本地熱学会・日本地熱開発企業協議会、全国小水力利用推進協議会、
  日本建築学会地球温暖化対策推進小委員会、日本木質ペレット協会
  太陽光発電協会、RE20/20キャンペーン
【後援】
  環境省、経済産業省

【プログラム】
9:30開場
【第1部】10:00-12:00
基調講演1 「自然エネルギー Global Status Report」
Dr.Eric Martinot (環境エネルギー政策研究所)
       
基調講演2 「固定価格制に向かう世界の潮流」
Mr.Miguel Mendonca (World Future Council)

【第2部】13:00-14:30
 報告と政策提言「2050年自然エネルギービジョンとその政策」
  飯田哲也(環境エネルギー政策研究所)
    藤野純一(国立環境研究所)
  自然エネルギー関連団体・組織
  ・日本風力発電協会
  ・日本地熱学会
  ・全国小水力利用推進協議会
  ・ソーラーシステム振興協会
  ・日本木質ペレット協会
  ・日本建築学会地球温暖化対策推進小委員会
  地方自治体(川崎市)

【第3部】14:45-16:30
 ステークホルダーによる討議
 「新しい自然エネルギー政策の実現に向けて」
  
 国会議員(自然エネルギー促進議員連盟)、
   ・加藤修一(公明党)
    ・前田たけし(民主党)
  ・藤末健三(民主党)
    ・川田龍平
  自然エネルギー関連団体・組織
  ・風力発電事業者懇話会
  ・日本地熱学会
  ・全国小水力利用推進協議会
  ・ソーラーシステム振興協会
  ・日本木質ペレット協会
  ・日本建築学会地球温暖化対策推進小委員会
 環境NGO
    ・酒井正治(地球環境イニシアティブ)
  ・平田仁子(気候ネットワーク)
  ・足立治郎(「環境・持続社会」研究センター)

まとめ 16:45-17:00

連絡先:イベント事務局
(環境エネルギー政策研究所内)
〒164-0001
東京都中野区中野4-7-3
TEL:03-5318-3331 FAX:03-3319-0330 
http://www.isep.or.jp/

09:25 午後 エネルギー | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年5月18日 (日)

サステイナブルなニュース 第44号

先日訪問したオランダに関連した情報を幾つか入手しましたので、ご紹介したいと思います。まずは、オランダの首都、アムステルダムで多くの人が使っている自転車です。市内には自転車専用道路が張り巡らされており、明らかに自動車よりも自転車で通勤している人のほうが多いようにみえました。あのレスター・ブラウンのアースポリシー研究所が採用している指標の一つに自転車の生産台数というものがあるそうです。世界の自転車の生産台数は、自動車の2倍だとか。近年、その差が広がっているそうです。

[Bicycles Pedaling Into the Spotlight]
http://www.earthpolicy.org/Indicators/Bike/2008.htm

オランダは、海水面より低い土地が多いことで有名ですが、その歴史は水との戦い、そして共存から見えてくるそうです。また、オランダはその合意形成の巧みさから気候変動の国際政策でも重要な位置を占めています。

[オランダ 合意の水位]
http://www.mizu.gr.jp/kikanshi/mizu_19/index.html

最後に、海面水位が上昇したときにどこが水没するかをシミュレートできるサイトの紹介です。Google mapの機能を利用しています。

[flood.firetree.net]
http://flood.firetree.net/?ll=33.8339,129.7265&z=12&m=7

それでは、今週のニュースをお送りします。最初は2月に開催されたグリーン電力に関するキャンペーンイベントですが、その中で開催された分科会については、詳しい資料がISEPのホームページで公開されています。あとは、WWFジャパンの地球温暖化防止プログラム「クライメート・セイバーズ・プログラム」などの情報です。

************* サステイナブルなニュース 第44号 ******************

グリーン電力普及イベント、グリーンパワーキャンペーン開催

企業から個人や家庭までさまざまな場面でグリーン電力が導入される未来づくりを目標に、東京国際フォーラムにおいて2月21日と22日の両日に「グリーンパワーキャンペーン」が開催された(資源エネルギー庁主催)。グリーン電力とは、太陽光や風力などの自然エネルギーから発電される電気のことで、環境に与える負荷が小さいグリーンな電力。基調講演、第12回新エネ大賞表彰式、パネルディスカッション、「不都合な真実」上映会をはじめ、3つの分科会「再生可能エネルギー展望会議」「グリーンエネルギー購入フォーラム」「持続可能なエネルギー金融会議」や展示会など多彩なイベントが行われた。イベントの電力は全てグリーン電力証書により、自然エネルギーからの電力で賄われた。

「グリーンパワーキャンペーン」ホームページ:
http://www.greenpower.ne.jp/index2.html

「再生可能エネルギー展望会議」
http://www.isep.or.jp/event/080221sympo2050.html

「持続可能なエネルギー金融会議」
http://www.isep.or.jp/event/080221sympoSEFI.html

「グリーンエネルギー購入フォーラム」
http://www.gepforum.jp/

地球温暖化への取り組みを拡大する「東京宣言」へ12社が署名

世界最大の自然保護NGOであるWWFが企業と共に地球温暖化へ取り組むWWFクライメート・セイバーズ・プログラムに参加する12社が、地球温暖化への取り組みを拡大する決意を「東京宣言」として発表した。国内企業としてソニーや佐川急便など12社が署名した東京宣言では、ビジネス・パートナーと連携して温室効果ガスの排出量削減活動の範囲を広げる努力することや、消費者や顧客にむけて低炭素型のライフスタイルを普及啓発したり、自らの二酸化炭素排出量や削減活動について透明性を高め、その成功事例を他社に広め、かつWWFとのプログラムを他の産業部門や地域に拡大することを宣言している。各企業はこの宣言を通して早期に自主的、革新的に気候変動に取り組むことがビジネス界の緊急の課題であると同時に、恩恵をもたらすことであることを強調している。

WWF Japanプレスリリース:
http://www.wwf.or.jp/news/press/2008/p08021501.htm#1

50カ国の潜在競争ランキングで、日本は13位に後退

日本経済研究センターでは、世界50カ国を対象に潜在競争力ランキングを作成し、2007年の調査結果を発表した。潜在競争力とは、今後約10年間にどれだけ一人当たりの国内総生産(GDP)を増加させることができるかを示したもので、国際化、企業、教育、金融、政府、科学技術、インフラ、ITなどの項目で評価される。総合1位は香港で、2位のシンガポール、米国の3位が続く。日本は、前年の総合12位から13位に後退したが、強い分野は「科学技術」(2位)と「企業」(4位)で、弱い分野は「政府」(32位)「インフラ」(27位)「金融」(32位)となっている。一方、中国は35位で、経済発展の遅れている内陸部も含めた中国全体の経済力を測っているため。他のアジアの国では台湾17位、韓国20位が日本と肩を並べている。

「日本経済研究センター」ホームページ:
http://www.jcer.or.jp/research/world/index.html

02:25 午後 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月10日 (土)

サステイナブルなニュース 第43号

今週は、とある会議に出席するために2年ぶりにヨーロッパに行ってきました。行ったのは、オランダの首都アムステルダムです。市内には、トラム(路面電車)が縦横無尽に走っており、自転車多いことにも驚きました。17世紀に海運で繁栄した名残なのか、運河が張り巡らせていて、古いレンガ造りの町並みがそのまま残っています。すでに初夏を迎えており、夜の9時過ぎまで明るいので、市街地のレストランやカフェも戸外で営業をしていて、とても賑やかでした。最終日には、有名な風車がある地域(ザーンセ・スカンス)に行って来ました。最盛期には1000基を超える風車が林立した工業地帯だったそうですが、現在は十数基ほどの風車が保存されています。実際には、動いている風車の中にも入ることが出来ました。ヨーロッパでは、現在、風力発電が急速に普及していますが、その源流はこんなところにあるのかもしれません。

ミャンマーでは、大型のサイクロンにより数万人もの死者を出す非常に大きな被害が出ているようです。多くの国際協力NGOが、すでに活動を開始し、義援金の募集も始めています。以下のJANIC(国際協力NGOセンター)のサイトから各NGOへ寄付をすることが可能です。私は、この中でケア(CARE)にオンラインで寄付をしました。

【ミャンマー】サイクロン被災者救援情報
http://www.janic.org/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=37

それでは、今週のサステイナブルなニュースをお届けします。

************* サステイナブルなニュース 第43号 *****************

非接触給電ハイブリッドバス、羽田空港で試験運行を開始

電気駆動可能な非接触給電ハイブリッドバスが羽田空港の無料連絡バスとして2月15日より2週間程度、運行する。これは国土交通省が平成14年から実施している「次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクト」として(独)交通安全環境研究所を中心に産官学連携で開発・実用化を進めているものの一環で、日野自動車(株)が開発をした日本で1台のみのバスを実際に運行し、データを収集する。この非接触給電ハイブリッドシステムでは、路面等に埋め込んだ給電装置から非接触で車両側のバッテリーに急速に大量充電を行い、電気駆動の割合を増やすことで、燃費を格段に向上させることが可能。定員63名で、電気のみで走行した場合、市街地で約15km程度走行が可能となっている。

国土交通省プレスリリース:
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha08/09/090206_3_.html

英国王立協会、持続可能なバイオ燃料に関する報告書を発表

英国王立協会は、今年1月に持続可能な輸送用バイオ燃料を開発・普及させるための政策および技術開発についての提言をする報告書「持続可能なバイオ燃料:その展望と挑戦」を発表した。同協会では、専門家による部会において環境保護や持続可能性(サステナビリティ)という幅広い観点で、より効率的な輸送用バイオ燃料を開発するための科学的かつ技術的な展望を検討している。報告書では、バイオ燃料が気候変動やエネルギー安全保障の面での対策として有効となる可能性に言及する一方、適切な政策や経済措置でバイオ燃料の開発を支援しない場合には、結果的に環境や社会に悪影響を及ぼす非効率なバイオ燃料が普及する恐れを警告している。現在、世界のエネルギーの約20%が輸送用燃料であり、そのほぼ全量が石油等の化石燃料により賄われているため、使用時に発生する二酸化炭素の大幅削減や将来の石油の供給を考えた場合、燃費などの効率化と共にバイオ燃料の重要性が増している。

温暖化新聞記事: http://daily-ondanka.com/news/2008/20080210_1.html
英国王立協会プレスリリース(英語): http://royalsociety.org/document.asp?tip=0&id=7366

世界エネルギー会議、世界各国のエネルギー効率と政策に関する報告書発表

ロンドンで1月末に開催されていた世界エネルギー会議において、世界各国のエネルギー効率の動向と向上の為の政策についての報告書を発表した。報告書自体はフランスの環境エネルギー管理庁(ADEME)と共同で作成され、世界全体のエネルギー消費量の80%以上を占める70カ国以上を調査対象としている。報告書では、エネルギー効率に関する総合的で有益な情報が提供されており、エネルギー需要の管理などの政策を始めたばかりの発展途上国の国々に最も効果的な政策について推奨をすることできる。世界の大半の地域では、単位GDPあたりのエネルギー消費量が1990年から2006年の16年間に年率1.6%の割合で低下する傾向があり、報告書では具体例を挙げながら各国の政策の短所や長所をまとめている。

温暖化新聞記事: http://daily-ondanka.com/news/2008/20080210_1.html
世界エネルギー会議プレスリリース(英語):
http://www.worldenergy.org/news__events/media_relations/press_releases/1213.asp

11:41 午後 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)