« サステイナブルなニュース 第47号 | トップページ | サステイナブルなニュース 第49号 »

2008年7月 6日 (日)

サステイナブルなニュース 第48号

いよいよ今週は、洞爺湖G8サミットが開催されます。これまで様々な動きが国内外でありましたが、今週はそれらの動きがある意味で集約された一週間になるかもしれません。しかし、これはあくまで一つの通過点に過ぎず、今後、長く続く人類の地球温暖化との戦いの一幕でしかないと思いますが、注目して行きたいと思います。

地球温暖化防止やエネルギー安全保障さらには関連産業や地域経済の振興などの観点から、海外では自然エネルギーの市場が急速に拡大しています。その一方で、国内では自然エネルギーの普及が様々な理由から進んでいません。このあたりの事情は、日経エコロミーの連載に詳しく記載されています。

[日経エコロミー:飯田哲也のエネルギー・フロネシスを求めて]
第1回第2回第3回

一方、ここに来て自然エネルギーを取り巻く動きも国内でも非常に活発になってきました。先週は私も関わっている「自然エネルギー政策プラットフォーム」の発足にあたってプレスリリースと記者会見が行われました。その様子は、幾つかのインターネットメディア(ZDNET,グッドニュース)に取り上げられています。

そんな中、民間の自主的な取組として自然エネルギーなどへの投資を進める仕組みとして、グリーン電力があります。「温暖化防止おひさまファンド」など市民出資による取組もありますが、中でもグリーン電力証書については、最近、経済産業省や環境省もその取組を積極的に後押しする様になってきました。

[経済産業省:グリーン電力ポータルサイト]
[環境省:カーボン・オフセットフォーラム]

地方自治体などでの取組も広がっており、7/1にも関連するセミナーがグリーンエネルギー購入フォーラム(GEPF)の主催で開催されています。

[グリーンエネルギー購入フォーラム] 会員募集中(現在は会費無料)

さらに、民間ベースの普及キャンペーンとして、来週7月7日(月)のキャンドルナイトの日に「一億人のグリーンパワーキャンペーン」が始まります。当日の夕方には
新宿南口でキャンペーンイベントが開催されます。詳しくは、以下のポータルサイトにアクセスしてみてください!

[一億人のグリーンパワーキャンペーン]
[1億人のグリーンパワーナイト(7/7)]

それでは、今週のサステイナブルなニュースをお届けします。最近注目されている国内排出量取引の動きや、木材のグリーン調達、そして世界の再生可能(自然)エネルギーの動向に関するレポートのご紹介です。

************* サステイナブルなニュース 第48号 *****************

産業界も巻き込み、国内排出量取引の本格的な議論始まる

産業界も巻き込んでCO2排出削減に関する国内排出量取引の議論が本格的に始まった。国内排出量取引はCO2排出量を削減する経済的に有効な手法として注目されているが、すでに欧州ではEUETSが始まっており、米国でも州を中心にその機運が高まっている。日本国内では環境省のモデル事業として2005年から「自主参加型国内排出量取引制度」が始まっており、これまで約150社が参加しているが、国の政策としては取組が遅れていた。7月の洞爺湖サミットを控え、これまで反対を表明した産業界も巻き込んだ議論が官邸、経産省、環境省それぞれの検討会などで始まり、官邸では「地球温暖化問題に関する懇談会」において排出量取引などを中心に地球温暖化問題全般の議論を開始した。経産省では、「地球温暖化対応のための経済的手法研究会」を発足し、2012年以降の導入を目指した検討を始めている。最も先行している環境省でも「国内排出量取引制度検討会」において、これまでのモデル事業の成果を活用し、より具体的な制度設計を検討している。

環境省「国内排出量取引制度」: 
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/det/index.html
官邸「地球温暖化問題に関する懇談会」:
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tikyuu/kaisai/dai01/01gijisidai.html
経産省「地球温暖化対応のための経済的手法研究会」第9回配布資料(中間まとめ)
http://www.meti.go.jp/committee/materials/g80626aj.html

木材調達のグリーン化についてのキャンペーン始まる

日本ではこれまで8割以上の木材を輸入していたが、世界規模での森林の減少が懸念される中、木材の調達先での持続可能な森林経営の実現が求められている。特に問題となっている調達先での違法伐採を減らすため、すでに政府ではグリーン購入法により平成18年4月から調達の対象を合法的かつ持続可能性が証明された木材に限定している。環境省ではこの取り組みを地方自治体や企業に広げるキャンペーンを「木材調達のグリーン化」としてスタートした。すでに国際環境NGOが中心となって2003年より「フェアウッド・キャンペーン」が実施されており、キャンペーンの共同実施が決まっている。事前に実施したアンケート結果によると、森林減少や違法伐採問題に対しての国民の関心があまり高くなく、そのことが木材調達のグリーン化の取り組みを促す上での障害の一つとなっている。

環境省ホームページ: http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9474
「フェアウッド・キャンペーン」: http://www.fairwood.jp/

世界各国で急成長する再生可能エネルギー市場

2月にREN21から発表された世界の再生可能エネルギーに関する現状報告書によると、2007年の再生可能エネルギーによる市場規模は1000億ドル以上に達し、世界各国で240万人が関連する事業に従事しており、新たな発電設備や技術開発への投資が加速している。大型水力を除く再生可能エネルギーによる発電設備は全世界で240GWに達し、2004年から50%増加している。この中でもっとも大きな割合を占めるのは風力発電で、前年比で28%増加して95GWに達した。現在もっとも急成長している太陽光発電は、電力系統に接続されたもので前年比50%増加して7.7GWとなっている。全世界の発電量に占める再生可能エネルギーの割合は3.4%で、大型水力発電の発電量の15%を加えると合計で約18%となっており、原子力発電の14%よりも大きい。すでに65カ国以上で、再生可能エネルギーの普及促進が政策目標に掲げられており、エネルギー産業としても世界の主流になりつつあることが明らかになった。

REN21 Renewables 2007 Global Status Report(英語):
http://www.ren21.net/globalstatusreport/default.asp
EICネット(日本語):
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=18203&oversea=1

11:18 午後 環境 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: サステイナブルなニュース 第48号:

コメント

コメントを書く