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2008年9月 1日 (月)

サステイナブルなニュース 第55号

北京オリンピックが終わり1週間が経ち、すっかり過去の出来事になった感じがします。その間にもグルジアでの緊張の高まりや北極海の氷の減少、米国の大統領選挙と大型ハリケーン来襲と、国際的な重大ニュースが続いています。中国や原油需給の今後も含め、目が離せません。

先週の金曜日、東京都が新たな地球温暖化に向けた取組を盛大に発表しました。太陽エネルギーの利用拡大に向けた連携プロジェクトのキックオフ大会が都庁の大会議室で開催され、私も出席してきました。6月に発表された排出量取引制度に続く、新たな取組です。また、東京都が取組む再生可能エネルギー戦略の一部でもあります。当日発表された新たな政策は、都内の太陽エネルギーの大幅な利用拡大(平成22年度までに4万世帯分)を目指し、住宅用の太陽光発電や太陽熱温水器への補助金を交付するというものですが、10年分の環境価値を東京都が取得し、それを証書化(グリーン電力証書グリーン熱証書)して大企業などに販売するという仕組みです。詳細はこれから決まって行くと思いますが、制度への期待は非常に大きく、国も支援する太陽光と合わせ、太陽熱の大幅な利用拡大が期待されています。

それでは今週のニュースをお送りします。NTTグループのグリーン電力に対する取組みや大規模事業者からのCO2排出量の公表制度についてなど、ホットな話題となっています(5月上旬のニュースです)。

*********** サステイナブルなニュース 第55号 ********************

NTTグループ、太陽光発電による「グリーンNTT」の推進を発表

NTTグループは、更なる地球温暖化防止活動として、太陽光発電を中心とした自然エネルギーの利用を促進する「グリーンNTT」を発表した。2012年までに、5000kW規模を目指して太陽光発電を中心に導入を進めるとともに、NTTグループ内における太陽光発電を中心とした自然エネルギー利用普及のための有限責任事業組合「NTT-グリーンLLP」を新たに設置する。NTTグループは、これまでに約1800kW規模(112か所)の自然エネルギーによる発電システムを導入しているが、5000kW規模までの拡大を目指し、研究所や通信設備センターを中心に太陽光発電システム等の設置を進める。さらに、NTTグループ各社が出資して7月を目途に「NTT-グリーンLLP」を設立し、NTTグループにおける積極的導入促進を行うと共に、将来的にはグループ外への拡大などを検討する。

NTTグループ・プレスリリース:
http://www.ntt.co.jp/news/news08/0805/080502a.html

国内企業による温室効果ガス排出の実態を公表

地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量について、国内の大口排出事業者からの排出量を算定、報告、公表する制度が今年から始まった。気候ネットワークでは、この3月に公表された2006年度の情報および情報開示請求を行って入手した個別排出事業者の排出量を分析し、その分析結果を発表している。特に排出量の大きい電力会社や熱供給事業会社などの「電気業」は、日本全体の排出量の28%を占めており、素材製造業として鉄鋼業が14%、化学工業が6%と大きな割合を占めている。全14,224事業所のうち230事業所の排出量で日本全体の50%を占めており、電気業や素材製造業の上位排出事業者に極端に集中している実態が明らかになった。例えば、排出量が1位の特定排出事業所は、下位の7000事業所の排出量にほぼ等しい。さらに気候ネットワークでは、本制度に基づく公表内容について非開示事業所などの多くの問題点を指摘している。

環境省・経済産業省「温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度について」:
http://www.env.go.jp/earth/ghg-santeikohyo/
気候ネットワーク・プレスリリース:
http://www.kikonet.org/iken/kokunai/2008-04-11.html

アジア開発銀行、年次総会において気候変動や食料危機への対応を発表

アジア開発銀行は、スペインのマドリードで開催されている第41回年次総会において、現在の深刻化しているアジア太平洋地域での気候変動や食料危機への対応について発表した。気候変動に対しては、新たに4000万ドル規模の気候変動基金を創設し、より全体的なアプローチにより温室効果ガスの排出削減や気候変動への適応措置を行う。これには森林や土地利用、生活改善、健康、異常気象への対応なども含まれている。現在、アジア太平洋地域では2020年までに約12億人が水不足になり、2050年までに食料生産が半分に激減することや主要な都市が洪水に襲われることが予測されている。さらに、現在、緊急の問題となっているアジア太平洋地域での食料コスト上昇に伴う食料危機について、緊急に5億ドルの予算措置を発表した。さらに2009年までに農業分野等へ、従来より2倍の20億ドル規模の融資も行う。

アジア開発銀行プレスリリース(気候変動基金について):
http://www.adb.org/media/Articles/2008/12474-asian-climates-changes/
アジア開発銀行プレスリリース(食糧危機への対応について):
http://www.adb.org/Media/Articles/2008/12483-asian-food-crisis/default.asp

09:08 午前 環境 |

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