« サステイナブルなニュース 第56号 | トップページ | サステイナブルなニュース 第58号 »

2008年9月15日 (月)

サステイナブルなニュース 第57号

この秋から試行が始まる予定の国内排出量取引制度ですが、まだまだ制度面の詳細は決まっていないようです。環境省は数年前から自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)を実施し、制度の仕組みを整えて来ました。今年に入りカーボン・オフセットフォーラムを設立し、海外からの京都クレジットだけではなく、国内クレジット(VER)の為の仕組みも整備を進めています。一方、経産省では、国内CDM制度の実現を目指しており、昨年あたりから、検討やモデル事業を行ってきました。今年の6月には国内クレジット推進協議会を設立し、国内クレジット制度に関するパブコメも開始しています。しかしながら、「国内クレジット」の具体的な中身については、まだまだ様々な議論があり、紆余曲折が予想され、当面はしっかりその中身を見定める必要がありそうです。

さて、今週のサステイナブルなニュースをお送りします。今回は、農業や食料に関する白書の話題を取り上げています。地産地消への取り組みが各地で行われ、、国内の食料自給率も少しづつですが回復する兆しが見える中、日本の農業の行く末はまだまだ予断を許しません。国立環境研究所を中心とした研究グループからは低炭素社会を実現するための「12の方策」が発表されています。2050年低炭素社会のビジョン実現に対する方策が示されています。最後は、国連の植樹プロジェクトの話題です。当初の目標をすでに達成し、追加目標を設定されたようです。これが各国での有効な植樹であれば、この勢いでさらに継続して欲しい取り組みです。

************* サステイナブルなニュース 第57号 ****************

農業の体質強化と農村地域の活性化が課題、食料・農業・農村白書

農林水産省は平成19年度の「食料・農業・農村白書」を発表した。食料自給率が40%以下と低迷し、農業経営を取り巻く状況が厳しさを増す中、「農業の体質強化と農村地域の活性化」や地球温暖化対策や生物多様性の保全のための「地球環境対策と農村資源の保全・活用」について特集している。我が国の農業は、農地面積の減少や農業従事者の減少・高齢化により農業構造の脆弱化が急速に進行しており、農家一戸あたりの農地面積は1.8haとEUの1/9に留まっている。その中で主力農産物の米については米価の大幅な下落のため「米緊急対策」が実施され、生産調整の見直しが行われている。耕作放棄地が増える中、農地の利用集積についても様々な促進策が講じられ、農業経営の安定と競争力の強化を図るための取り組みも各地で行われている。

農林水産省「食糧・農業・農村白書」:
http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h19/index.html

2050年までに70%削減、低炭素社会に向けた12の方策

国立環境研究所を中心とする研究グループは、2050年までに温室効果ガスの排出量を70%削減することを可能にする「低炭素社会に向けた12の方策」を研究成果として発表した。昨年2月に発表した日本の温室効果ガス排出70%削減のシナリオ分析結果をもとに、どの時期に、どのような手順で、どのような技術や社会システム変革を導入すればよいのか、それを支援する政策にはどのようなものがあるかを、12の方策として整合性をもってまとめ、それぞれの方策の削減効果を定量的に把握した。エネルギー需要の面では「快適さを逃さない住まいとオフィス」「滑らかで無駄のないロジスティックス」「歩いて暮らせる街づくり」などがあり、「安心でおいしい旬産旬消型農業」「森林と共生できる暮らし」など農業や林業についても言及している。エネルギー供給の面では「カーボンミニマム系統電力」「太陽と風の地産地消」などについての具体的方策を提言している。

国立環境研究所プレスリリース:
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2008/20080522/20080522.html
「脱温暖化2050プロジェクト」; http://2050.nies.go.jp/index_j.html

目標本数を70億本に引き上げ、国連の植樹キャンペーン

国連環境計画(UNEP)は、「10億本植樹キャンペーン」の2009年末までの目標本数を70億本に大幅に引き上げることを発表した。これは地球温暖化に伴う気候変動への取り組みとして2009年末に開催されるCOP15までの重要な期間でもあり、世界中の人々が一人1本を植樹することにより達成できる象徴的な数字となっている。国連環境計画(UNEP)と世界農林センター(ICRAF)が2006年から進めている「10億本植樹キャンペーン」では、多くの市民や団体の手で、昨年の段階ですでに20億本が世界155カ国に植樹され、当初の目標を大きく上回る成果を上げた。植樹された樹木は地球温暖化対策として二酸化炭素の吸収源になるだけではなく、その地域の復興や保全に様々な恩恵をもたらし、農業環境の改善、水の保全やエネルギーの供給や生物多様性の保全も可能となる。これまでの実績ではエチオピアの7億本を筆頭に、トルコ4億本、メキシコ2.5億本、ケニア1億本などとなっている。

国連環境計画(UNEP)プレスリリース(英語):
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=535&ArticleID=5806&l=en
「温暖化新聞」記事:
http://daily-ondanka.com/news/2008/20080522_1.html

12:03 午前 環境 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107595/42478244

この記事へのトラックバック一覧です: サステイナブルなニュース 第57号:

コメント

コメントを書く