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2008年10月18日 (土)

サステイナブルなニュース 第61号

前回の投稿から少し間があいてしまいましたが、すっかり秋の気配で、紅葉のニュースも北の方から聞かれる様になりました。関東地方ではまだ紅葉が見られるところは少ないので、とりあえずこの前の週末は房総半島の養老渓谷に「下見」に行って来ました。紅葉の見頃は11月の下旬から12月の初めということで、まだ人も少なく、ゆったりと自然の渓谷美を堪能することができました。

さて、10月からの国内排出量取引の「試行」は、省庁間のつばぜり合いと産業界の横槍により、まったく形骸化したものになりそうです。そのあたりのいきさつは、こちらの日経エコロミーの記事をどうぞ。世界の株価は乱高下を続け、米国発の金融危機の嵐は中々収まりそうもありません。原油価格もちょうど1年ほど前の水準まで戻ってしまいました。WTI指数のグラフを見るとやはり100ドル以上はバブルだったのでしょうか。それでも2000年から続く上昇トレンドは、ピークオイルが現実となりつつある状況では、今後も長期的に続くことが予想されます。

Wti20032008

今回のニュースは、自然エネルギーの普及を促進するグリーン電力の話題、そして日本にも影響が出始めている地球温暖化への適応策、そして最近、環境問題に積極的に取り組む世界的なIT企業グーグル社の取組みです。約3ヶ月前の6月下旬のニュースになります。

*********** サステイナブルなニュース 第61号 *****************

グリーン・エネルギー・パートナーシップが6月末に設立

太陽光、風力、バイオマスなどのグリーン・エネルギー(自然エネルギー)の導入普及をめざす「グリーン・エネルギー・パートナシップ」が設立される。ビジネス・産業活動におけるグリーン・エネルギーの活用促進や消費者への認知度の向上を図り、製造・小売業者、グリーン電力発電事業者、グリーン電力証書発行事業者などの関係者が連携した国民運動としてグリーン電力証書などの導入普及を促進する。それに先立ち、5月にはグリーンエネルギー認証センター(日本エネルギー経済研究所内)が発足し、グリーン電力設備の認定や電力の認証などの認証業務をグリーン電力認証機構から引き継いでいる。さらに製品の製造などに必要な電力などをグリーン電力などで賄ったことを示す「グリーン・エネルギー・統一マーク」の公募を行い、989作品の中からすでにマークが決定されている。

経済産業省プレスリリース(グリーン・エネルギー・パートナーシップ設立):
http://www.meti.go.jp/press/20080612002/20080612002.pdf
経済産業省プレスリリース(グリーン・エネルギー・統一マーク):
http://www.meti.go.jp/press/20080529002/20080529002.pdf
グリーンエネルギー認証センター:
http://www.geccj.jp/index.html

地球温暖化による気候変動への「賢い適応」を発表、環境省報告書

環境省は、近年の地球温暖化による影響の顕在化や深刻化する状況を踏まえて、「地球温暖化影響・適応研究委員会」を昨年10月に設置し、報告書「気候変動への賢い適応」としてまとめた。検討は、食料、水環境・水資源、自然生態系、防災・沿岸大都市、健康、国民生活・都市生活、途上国の各ワーキンググリーンに分かれて行われ、現在までの科学的知見を明らかにした上で、賢い適応のあり方を示し、今後の研究の方向性や課題を提示している。報告書では、既に日本国内においても気候変動の影響が現れており、今後、一層大きな影響が予想されることや、国内の自然や社会が有する脆弱性にこれらの影響が重なると厳しい影響が生じ得るとしている。その上で、「賢い適応(効果的・効率的な適用)」が必要となり、適応計画を作成すると共に、より脆弱な途上国に対する協力や支援が必要であると結論づけている。

環境省プレスリリース:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9853
「地球温暖化影響・適応研究委員会」:
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/rc_eff-adp/index.html

グーグル社が国内でチーム参加型の環境コンテンツをスタート

グーグル(株)は、日本向けの新しい環境コンテンツとして、「One Greenプロジェクト」をスタートした。環境問題に関する情報を発信し、身近にできるCO2削減の取組をインターネット上に公開し、共有しながら推進することができるユーザ参加型コンテンツとなっている。ユーザは、パーソナライズドホームページ「iGoogle」内のガジェットや、地図情報サービス「Googleマップ」を活用することにより、気軽にCO2削減の取組を記録したり、ユーザ同士で地球環境問題に関する情報や目標を共有することができる。コンテンツの作成にあたっては、環境省のチーム・マイナス6%からCO2削減の計算方法の提供を受け、JAXAからも北極海の融けていく海氷の様子や世界の降水分布など宇宙から見た地球をテーマとしたガジェットとして提供されている。

環境省プレスリリース:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9879
グーグル「One Greenプロジェクト」:
http://www.google.co.jp/intl/ja/landing/onegreen/

01:42 午前 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月 6日 (月)

サステイナブルなニュース 第60号

今回でサステイナブルなニュースは60回目です。およそ1週間に1回のペースですが、昨年の5月に開始しておよそ1年半が経過したことになります。ニュース以外の話題も充実させて、今後もまずは100号を目指してがんばって行きたいと思います。

米国発の金融危機は、日本へも影響が及びつつあり、政府もそちらの対策に手がいっぱいの様です。今年から始まった京都議定書の第一約束期間も、日本のマイナス6%を実現する目標達成計画が大企業の自主行動計画や一般家庭への普及啓発に依存した状態で、達成の目処は未だに立っていません。一つの方策である国内排出量取引制度も試行がこの10月から実施されることになっていますが、キャップの決め方が大企業の自主目標をベースにするなど、かなり緩い内容に落ち着きそうです。まずは開始することと参加者を増やすことが大切だということになっていますが、本当に意味のある試行となるのか、引き続き注目して行きたいと思います。

さて、今週のニュースで取り上げる「名水百選」は昔から有名ですが、今度、NEDOが新エネルギーの普及のために「新エネ百選」というものを選ぶそうです。どのような「新エネ」が集まるのでしょうか。また、WWF報告書による「テレビ会議」の効果については、まずは電話会議などの普及が重要かもしれません。最近は、Skypeなどの仕組みを使って気軽に会議通話を利用することができます。日本国内でも、もっと電話会議が普及すると良いですね。最後の「地球温暖化問題に関する懇談会」については、国内排出量取引制度の検討や環境モデル都市に関連してまだ継続しているようですが、麻生首相はどこまで気候変動対策をやる気があるのでしょうか(まずは景気対策なんでしょうが...)。

************* サステイナブルなニュース 第60号 ***************

水環境の保全を推進、新たに「平成の名水百選」が決まる

環境省は、洞爺湖サミットを契機に水環境保全の一層の推進を図るため、新たに「平成の名水百選」を選定した。昭和60年に選定されたこれまでの「名水百選」は、全国に存在する清澄な水を広く国民に紹介することを目的としており、選定からすでに20年が経過して、各名水の周辺地域では、その保全活動が組織的に行われ、名水を核とした地域振興にも取り組んでいる。そこで、近年、健全な水循環がもたらす恩恵と人間社会の営みとの共生や、水のある暮らしや風景の復権が強く求められる中、地域住民などが、望ましい水環境を保全・維持する取組に主体的に関わり、地域の生活に溶け込んでいる名水が新たに百か所選定された。選ばれた名水の6割以上は、山間部の湧水となっており、水の豊かな埼玉県、新潟県、富山県、石川県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、滋賀県、鹿児島県からは4か所づつが選定されている。

環境省プレスリリース:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9797
環境省「水環境総合情報サイト」:
http://www.env.go.jp/water/mizu_site/index.html

テレビ会議で、飛行機による出張を減らす。WWF報告書

英国WWFの報告書によると、ビデオ会議を使うことにより、これまでの飛行機による出張を減らし、排出される二酸化炭素を大幅に減らせる可能性がある。英国では、輸送部門の中で飛行機による旅行が二酸化炭素の排出に二番目に大きな影響を持っている。このままの状況が続けば、2050年には英国が排出を許される二酸化炭素の大部分を占めてしまうと言われており、燃料価格の高騰も相まって英国の多くの企業では、飛行機以外の移動手段を模索している。すでに英国の大企業の89%は、今後10年間で飛行機による出張を減らしたいと考えている。報告書によると、もし、欧州の企業が出張を20%減らし、テレビ会議に切り替えたとすると、年間2200万トンの二酸化炭素排出を削減できるとしている。

WWFニュース(英語):
http://www.panda.org/about_wwf/what_we_do/climate_change/news/index.cfm?uNewsID=135281
温暖化新聞記事:
http://daily-ondanka.com/news/2008/20080614_1.html

地球温暖化問題に関する懇談会の提言書がまとまる

福田総理が主催する地球温暖化問題に関する懇談会は、約3か月間の議論の内容を取りまとめ、中長期的な温暖化対策などを盛り込んだ提言『「低炭素社会・日本」をめざして』を発表した。その中で、地球温暖化問題が環境、資源、エネルギー、食糧、水、産業構造など経済・社会基盤に関わる非常に重大な問題であり、21世紀の日本のあり方を考え総合的かつ長期的な国家戦略が必要があることや、低炭素社会の実現に向けて国民全員の参加が不可欠であると共に、社会的コストも想定される中、広く国民レベルでの応分の負担が必要であることが盛り込まれている。さらに、低炭素社会の実現には、「技術」、「エネルギー」、「資金」、「社会」それぞれのイノベーションが不可欠であるとし、国レベル、地域レベル、企業・家庭・個人の各レベルでの取組についてそれぞれ提言が述べられている。

首相官邸「地球温暖化問題に関する懇談会」:
http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaphoto/2008/06/16ondanka.html

01:49 午前 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)