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2008年11月 3日 (月)

サステイナブルナニュース 第62号

山ではすっかり紅葉のシーズンを迎えていますが、先週、長野県の北部に行ったときにはすでに紅葉のピークは過ぎたということでした。関東以南はこれからが見頃でしょうか。記事の投稿の間隔が少し開いてしまうようになってきましたので、今後はなんとか毎週投稿するようにして行きたいと思います。

ここ数ヶ月の世界的な金融危機はいまだ先行きが見えない状況ですが、短期的な対応ではなく、そろそろ長期的な視点で考えていく段階に来ているようです。今回の金融危機からの脱出を戦前の大恐慌後の米国のニューディール政策になぞらえて、温暖化対策、特にエネルギー効率化や再生可能なエネルギーなどに大規模な投資を行う「新ニューディール政策」の提案が各所から行われています。例えば、UNEP(環境基本計画)の「グリーン経済イニシアティブ」や、グリーンピースが発表した"Energy [R]evolution 2008"などがあります。いずれも温暖化対策に対する大規模な投資が、この金融危機の根本的な打開策であるとしており、注目に値します。

日本国内では、太陽光発電への投資を拡大する政策が徐々に固まりつつありますが、まだまだ小さな動きにとどまっています。私自身が携わっている自然エネルギー政策プラットフォーム(JREPP)でも「2050年自然エネルギービジョン」を発表し、自然エネルギーの普及させるための政策提言を行っていますが、欧州ですでに成功している固定価格買取制度に類する仕組みの導入など、国内でも新たな制度の導入の機運が高まっているのを感じます。日本国内の自然エネルギー普及の実績を地域毎に評価した「エネルギー永続地帯」という指標を千葉大学と共同研究していますが、先日はそれに関連して、NHKの取材を受け、朝のニュースで放映されました(10月28日「地熱や小水力発電 利用進まず」)。日本国内においては、太陽光発電や風力だけではなく、小水力や地熱など地域毎に国土の特性に応じた自然エネルギーを様々な側面から普及させることが重要であるとコメントしました。

それでは、今回のサステイナブルナニュースをお送りします。7月前半のニュースです。

********* サステイナブルなニュース 第62号 ****************

環境省、エコファースト制度への参加企業が11社に

環境省が今年4月から開始した「エコファースト制度」への参加企業が11社となった。新たに加わった日産自動車では、新車からのCO2排出量を2050年までに2000年比で70%削減するという長期目標を掲げ、2010年度に電気自動車を投入し、2012年には量産を目指す。一方、三菱自動車でも新世代電気自動車を2009年中に市場投入する。銀行としては滋賀銀行とびわこ銀行が参加し、カーボンオフセット定期預金などの環境配慮型金融商品を提供すると共に、地域の環境ビジネスの支援を積極的に行う。NECパーソナルプロダクツでは、環境に配慮したPCの設計・製造およびリサイクルの推進に取り組む。エコファースト制度は、業界のトップランナー企業が環境保全に関する取組を環境省と「約束」する制度で、これまでにビックカメラ、ユニー、キリンビール、ライオン、INAX、積水ハウスの各社が参加している。

環境省プレスリリース:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9928
環境省「エコファースト制度について」:
http://www.env.go.jp/guide/info/eco-first/

シャープが環境配慮工場の新認定制度をスタート

シャープは、2003年度から実施している工場の環境配慮性を高める独自の環境配慮性能認定制度「スーパーグリーンファクトリー(SGF)」に、新たにCO2および廃棄物の総排出量削減を評価基準に加えた「スーパーグリーンファクトリーII(SGF II)」を2008年度より国内の全10生産工場を対象に開始する。これまでの取組では、温室効果ガスや化学物質の原単位排出削減、廃棄物埋立処分率など5つの認定基準による評価に対して国内全10工場においてSGFの目標を達成した。その結果、グループ全体のCO2排出原単位(生産高ベース)を2003年から34%削減し、国内全事業所の「ゼロエミッション」を実現している。今年度からのSGF IIの取組により、2008年度中に既存工場におけるCO2排出ピークアウトを実現し、企業ビジョン「2010年 地球温暖化負荷ゼロ企業」を目指す。

シャープ・ニュースリリース:
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/080701-a.html

不動産投資に責任投資原則を、国連の作業部会が提言

国連環境計画の金融イニシアティブ(UNEP FI)の不動産作業部会(PWG)は、地球温暖化に大きな影響がある不動産事業への投資に対して国連が提唱する責任投資原則(PRI)を重視すべきだという提言をまとめた報告書を発表した。この作業部会のメンバーは主要国の18の不動産ファンド運用者により構成され、運用する不動産資産は3000億ドルを超える。運用する不動産から直接あるいは間接的に排出されるCO2の量は世界の排出量の半分にも相当するとしている。その中で、高い利回りが得られている不動産は環境に配慮することにより低コストの運用が可能となった建物などであり、利用者であるテナントも「持続可能な空間」を望んでいるとしている。提言をまとめた報告書”Building Responsible Property Portfolios”では、PRIの6つの原則を重視すべきであるとし、原則毎に不動産投資の先進事例を紹介している。

UNEP(国連環境計画)プレスリリース(英語):
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=538&ArticleID=5840&l=en
報告書”Building Responsible Property Portfolios”(英語):
http://www.unepfi.org/fileadmin/documents/building_responsible_property_portfolios.pdf
国連の責任投資原則(PRI): http://www.unpri.org/

01:12 午後 環境 |

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