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2008年11月16日 (日)

サステイナブルなニュース 第63号

北の国ではそろそろ雪の便りも聞かれるようになって来ました。今のところ灯油などの燃料の値段は昨年ほどは高くないようですが、冬に向けどのようになるでしょうか。原油価格は1バレル60ドルを割り込むレベルまで下降し、昨年の同時期には100ドル近くまであったことを考えるとだいぶ状況が変わっています。しかし、これは金融危機に伴う一時的な消費低迷に原因があると言われており、中長期的には原油価格は上昇すると言われています。

将来的な原油価格については、先ごろ発表された国際エネルギー機関(IEA)の世界エネルギー見通し2008(World Energy Outlook 2008)にも予測があり、今後も乱高下する中、2015年までの平均的レベルとしては1バレル100ドルとなっています(日本語のサマリーはこちら)。中国など新興国の石油需要がこれからも伸び続ける一方、原油生産国での既存の油田からの生産量は今後、減少するとされ、そのギャップは広がる一方です。それを埋め合わせる新たな油田は主にOPEC諸国などにありますが、それらのの開発は進んでいません。このまま開発が進まない場合には、「ピークオイル」論における石油生産のピークがこのまま過去のものになる可能性も出てきます。

米国ではオバマ大統領の誕生により、気候変動や再生可能エネルギー政策が大きく変わる可能性が出てきました。その中で、省エネルギーや再生可能エネルギーへの大規模な投資を金融危機克服のための新たな公共事業「グリーン・ニューディール」とする機運が高まっています。再生可能エネルギー政策で先行する欧州に続き、米国や中国も風力発電などへの投資額を大幅に増やしており、日本が今後、これらの動きにどのように絡んでいくのかが注目されます。

今週のニュースは、7月中旬のものですが、日本国内でも洞爺湖サミットをきっかけに低炭素社会に向けた様々な動きが始まろうとしています。

******** サステイナブルなニュース 第63号 *******************

環境・循環型社会白書、英語版や北斎風解説書をサミットで配布

6月に閣議決定された平成20年版環境・循環型社会白書では、低炭素社会と循環型社会について、それぞれの構築に向け転換期を迎えた世界と日本の取組を総説のテーマとしている。低炭素社会の構築については、気候変動枠組条約のCOP13で採択されたバリ行動計画の下での世界の潮流や、日本の取組や国際貢献について、国民の理解・関心を呼び掛けた内容となっている。循環型社会については、「地域循環圏」や低炭素・自然共生社会づくりの連携、江戸期の社会からの示唆などが紹介されている。洞爺湖サミットに向けて、漫画を活用して内容を分かりやすく要約した「北斎風循環型社会之解説」が作成され、主要7ヶ国語で配布された。さらに、サミットに参加する各国政府代表団や海外メディア関係者等に向けて、総説を英訳した英語版4000部が作成され、配布された。

環境省プレスリリース「平成20年版環境・循環型社会白書」:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9792
環境省プレスリリース「北斎風循環型社会之解説」:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9941
環境省プレスリリース「英語版平成20年版環境・循環型社会白書」:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9949

家電製品初のグリーン・エネルギー・マーク貼付へ

シャープでは、家電製品としては初めて、液晶テレビAQUOS Rシリーズに「グリーン・エネルギー・統一マーク」を、今年の秋以降順次貼付することを発表した。グリーン・エネルギー・統一マークは、グリーン電力証書を用いて、製品の製造に必要な電力の10%以上をグリーン電力で賄ったことを製品に添付して表現するためのもので、国民の認知度やグリーン電力付の商品の信頼性向上と共に、グリーン電力証書のコストを損金参入することを目的としている。グリーン電力証書は、風力、太陽光、バイオマスなどの自然エネルギーから得られた電気を、電気そのものと環境付加価値とに切り離し、その環境付加価値を証書の形で、電力使用者が保有することにより、グリーン電力とみなすという仕組み。日本国内の自然エネルギーの普及に向けて、普及啓発活動も盛んになっており、現在、急速に企業や個人での関心が高まっている。

シャープ・プレスリリース:
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/080630-a.html
経済産業省プレスリリース「グリーン・エネルギー・統一マークの決定について」:
http://www.meti.go.jp/press/20080529002/20080529002.html
「みんなのグリーン電力」:http://www.greenpower.jp/

「低炭素社会」に関する世論調査結果、90%が実現すべき

内閣府は、低炭素社会に関する国民の意識を調査する世論調査を実施し、その結果を発表した。調査期間は5月下旬で、全国の20歳以上の3000人が対象(有効回答数は1837人)。「低炭素社会」の認知度では、32.7%の人が知っており、41.4%が「低炭素社会」においても技術革新が進み、豊かな暮らしを続けることができると回答した。特に、「低炭素社会」を実現すべきかという質問に対しては、90.1%が「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答している。実現のために重要な取組については、「省エネ家電・住宅、環境に優しい車などの普及」が68.4%と最も多く、「レジ袋削減、リサイクルなどの資源の有効利用」(65.9%),「太陽光・風力などの自然エネルギーの利用」(61.5%)などが続く。家計への負担については、1家庭あたり月500円以上1000円未満が24.4%で最も多かった。

内閣府「平成20年度特別世論調査」:
http://www8.cao.go.jp/survey/tokubetu/tindex-h20.html

01:58 午前 環境 |

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