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2009年1月25日 (日)

サステイナブルなニュース 第72号

いよいよ米国のオバマ政権が発足しました。私も就任演説をインターネットで見ましたが、大きな変化の時を感じることが出来ました。就任演説自体は、非常に堅実なもので、国としての責任とやるべきことををきちんと表明しただけではなく、国民としての責任をしっかり自覚させようとするものだったようです。地球温暖化対策や再生可能エネルギーに対してもしっかり言及しています。

欧州では、いよいよ明日26日にIRENA(国際再生可能エネルギー機関)の設立総会が開催されます。当初、不参加を表明していた日本政府ですが、米国がオブザーバ参加するという情報を入手し、急遽オブザーバ参加することを決めたそうです。23日には公明党が麻生首相に対して、温暖化対策の強化と合わせて加盟を提言したということで、このまま外圧により加盟に向けて動き出しそうです。そんなことであれば、最初から主体的に加盟を進めるほうがどれだけ政府の姿勢としてよかったのではないかと思ってしまいます。

さて、今週のサステイナブルなニュースをお届けします。9月上旬のニュースですが、今なお世界中で継続されている化石燃料への補助金を削減する提案や、グリーン電力の導入事例などについて紹介しています。

************ サステイナブルなニュース 第72号 ******************

化石燃料への補助金削減により温室効果ガスの排出を抑制可能

国連環境計画(UNEP)は、ガーナの首都アクラで開催された京都議定書に関する国連の特別作業部会において化石燃料への補助金に関する新たなレポートを発表した。本レポートでは、世界中の国で実施されている化石燃料に対する補助金が、低所得者層を助けるのではなく、富裕層に有利となっているとし、補助金額は世界全体で年間3000億ドルにもなり、世界のGDPの0.7%に達していると指摘している。さらに、この補助金を削減することにより温室効果ガスの排出量が6%削減され、世界経済のGDPも0.1%増えるとしている。その一方、ドイツやスペインで再生可能エネルギーの大幅な普及につながっている固定価格買取(FIT)などの制度については、一種の補助金制度のように経済的なインセンティブを与えることにより、社会、経済や環境に利益をもたらしていると指摘している。

国連環境計画(UNEP)プレスリリース:
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=543&ArticleID=5902&l=en
温暖化NEWS記事:
http://daily-ondanka.com/news/2008/20080901_1.html

霞ヶ関官庁街の屋上緑化によるヒートアイランド抑制効果を確認

国土交通省は、これまで整備されてきた霞ヶ関官庁街の屋上緑化の効果を上空からの熱画像撮影により確認し、その結果を発表した。霞ヶ関官庁街では、これまで延べ約14,500平米(テニスコート約55面分)の屋上緑化が整備されてきた。その効果を確認するため、屋上を上空から熱画像(サーモグラフィ)で温度測定し、緑化された区域の表面温度がタイル面のままだった場所と比較して11~17℃程度低くなっていることが確認された。国土交通省では、都市におけるヒートアイランド現象の緩和や自然環境の創出のため、都市における有効な緑の確保手法として既成市街地での緑化の推進などを行ってきており、その一環として平成12年度より霞が関の官庁街の屋上緑化を進めてきた。

国土交通省プレスリリース:
http://www.mlit.go.jp/report/press/city10_hh_000009.html

国内の金融機関として最大規模のグリーン電力をビル1棟分採用

三井住友海上火災保険株式会社は、国内の金融機関としては最大規模となるグリーン電力証書を購入し、これまでも省エネ対策などの環境配慮を進めてきた駿河台ビルの使用電力(年間760万kWh)を全てグリーン電力で賄う。契約期間は2008年10月からの5年間で、期間内で約15,000トンの二酸化炭素排出量の削減に相当する見込み。三井住友海上火災保険では、これまでも所有ビル・設備の運営において本格的な省エネ対策に取組んできており、2001年創立時より約17%の電力削減を実現している。駿河台ビルは、屋上緑化大賞を2004年に受賞した屋上庭園を初め特に先進的な環境対策を施したビルであることから、今回のグリーン電力の全面採用が決定した。

三井住友海上火災保険プレスリリース:
http://www.ms-ins.com/news/h20/0827_2a.html

10:00 午後 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月19日 (月)

サステイナブルなニュース 第71号

いよいよ今週は米国のオバマ新大統領の就任式があります。アメリカ国民だけではなく、世界中の人々がこの新しい大統領に大きな期待をしています。直近の金融危機の克服に注目が集まっていますが、やはりここは長期的lな視点で、如何に世界に目を向けた気候変動対策を進めるかに注目したいと思います。オバマ大統領が掲げる"New Energy for America"では、2012年までに再生可能エネルギーによる電力の比率を10%とし、2025年までに25%まで増やすとしています。さらに温室効果ガスの排出量について2050年までに80%削減することを長期的な目標とし、その為にキャップ&トレード型の排出量取引制度が必要だと提案しています。「グリーン・ニューディール政策」として500万人の雇用を創出し、次の10年間に1500億ドルの投資がクリーン・エネルギーに対して行われるとしています。

それでは、今週のサステイナブルなニュースをお送りします。9月上旬のニュースです。

*********** サステイナブルなニュース 第71号 ************************

自然エネルギーを利用した本格的な住宅用給湯設備が続々登場

地中熱や太陽熱などの自然エネルギーを利用し、エコキュートに代表されるヒートポンプなどと組み合わせたハイブリッド型の住宅用給湯設備が続々登場している。旭化成ホームズでは、戸建住宅用量産システムとしては初めて地中熱と冷房排熱を給湯に利用する「地球熱利用ヒートポンプ給湯・冷暖房システム」を開発し、8月より量産モデルによる実証試験を開始した。これまで利用されなかった地下の安定した熱(地中熱)や冷房排熱を活用することにより、給湯ヒートポンプの消費電力を削減する。冷暖房については平成16年よりすでに販売している「地中熱利用冷暖房システム」の技術を採用している。一方、三洋ホームズは太陽熱温水器とヒートポンプ給湯器を組み合わせた「太陽熱+大気熱のハイブリッドソーラー給湯システム」を開発した。従来のガス給湯器と比較すると65%のCO2削減効果があるとしている。

旭化成ホームズ・プレスリリース:
http://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/tichuunetu2008.pdf
三洋ホームズ・プレスリリース:
http://www.sanyohomes.co.jp/release/pdf/hybrid_solar.pdf

環境に関する研究や技術開発の実施状況をフォローアップ

主に国の研究機関などで実施されている環境に関する研究や技術開発の推進戦略において、その実施状況が毎年フォローアップされており、平成19年度の結果が発表された。研究領域としては、構築すべき社会として「脱温暖化社会」「循環型社会」「自然共生型社会」「安全・安心で質の高い社会」の4つの領域があり、各領域における国内外の状況について特筆すべき点が最初に列挙されている。各領域の重点課題の実施状況として、例えば脱温暖化社会の構築では12の重点課題の実施状況が報告されており、研究・技術開発の成果が社会に普及するよう、低炭素社会に向けて社会システムの変革を進める研究や気候変動による不可避の影響を最小化するような政策提言に結びつく研究を強化する必要性を強調している。さらに2050年までに地球規模で温暖化ガスの排出を半減するための革新的な技術開発とシステム研究、モニタリング結果を対策へとつなげる研究などが重要としている。

環境省プレスリリース:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10110

太陽光や太陽熱の普及を目指し、東京都の連携プロジェクトがスタート

太陽エネルギーの大幅な利用普及を目指し、東京都は事業者などとの連携プロジェクトをスタートした。東京都は2006年に策定した再生可能エネルギー戦略の実現に向け、今年2月までに太陽エネルギー利用拡大会議を開催して提言書を取りまとめており、2016年までに100万kW相当の太陽エネルギーを都内に普及させるとしている。来年度より2年間で毎年2万世帯へ太陽エネルギーの利用設備を設置するため、事業者との連携プロジェクトをこの8月にスタートした。8月29日に都庁の大会議室で開催されたキックオフ大会には、200近い事業者が参加し、来年度からの東京都の新たな制度が発表された。平成21年度から2年間で総額90億円の補助金を住宅用の太陽光発電および太陽熱設備の導入に対して交付し、その設備が設置後10年間で生み出す環境価値を東京都に譲渡する。東京都はこの環境価値をグリーン電力証書やグリーン熱証書などに証書化し、二酸化炭素の削減義務がある大企業などに販売する。

東京都「太陽エネルギー利用拡大会議」:
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/kikaku/renewables/solarenergy.html
東京都「太陽エネルギー利用拡大連携プロジェクト」:
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/kikaku/renewables/solarproject.html

12:02 午前 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月12日 (月)

サステイナブルなニュース 第70号

先日の記事で「サステイナブル」をGoogleで検索するとこのブログが"2位"だったと書きましたが、その後、確認したところ、これはGoogleの検索履歴機能の効果だったことが判明しました。この効果がなければ現在のところ14位となっていますので、それでもまずまずです。ちなみに、現在、「サステイナブル」での検索ヒット数は18万件ですが、"sustainable"で検索すると6170万件もあり、その第3位に"Sustainable Zone 「永続地帯」"があります。このブログも"Something Sustainable"として第6位にランクインしているので、嬉しいことです。

それでは今週のサステイナブルなニュースをお届けします。昨年8月下旬のニュースなので、あの北京オリンピック関連のニュースなども入っていますが、北京はこの金融危機でまた少し空気が綺麗になっているのでしょうか。東京都の太陽熱のグリーン熱証書制度については、本年4月からの制度開始に向け、現在、グリーンエネルギー認証センターの調査研究員会で検討が進んでいます。私自身もオブザーバとして参加し、制度の立ち上げに向け期待をしているところです。日本の下水道は、社会インフラとして世界に誇れるシステムだと思いますが、今後は全国一律ではなく、エネルギー利用も含め、その地域特性に応じた整備を進めるべきでしょう。

************* サステイナブルなニュース 第70号 *******************

下水道の普及率は71.7%、地域間の格差の解消が課題

国土交通省が発表した平成19年度末の下水道整備状況によると、下水道処理人口普及率は71.7%となり、前年度に比べ160万人増加した。ただし、人口5万人未満の都市においては普及率が42.7%にとどまっており、地域間の格差の早期解消が課題となっている。都道府県別で最も普及率が高いのは東京都の98.8%で、神奈川県や大阪府が続く。普及率が低いのは徳島県の12.1%で、和歌山県や高知県も30%以下となっている。下水道以外に浄化槽などによる汚水処理も普及が進んでおり、それらを合計した汚水処理人口普及率は全国平均で83.7%、合計1億635万人に達している。内訳は下水道が9,111万人、浄化槽が1,121万人、その他の農業集落排水施設等が403万人となっている。

国土交通省プレスリリース:
http://www.mlit.go.jp/report/press/city13_hh_000028.html
環境省プレスリリース:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10085

東京都、太陽熱の利用拡大に向けグリーン熱証書制度を検討

東京都では、地球温暖化対策のひとつとして再生可能エネルギーの普及に力を入れており、太陽光や太陽熱などの太陽エネルギーを今後数年間で都内の住宅を対象に100万kW相当普及させることを目標としている。そこで、太陽光と比較して普及が低迷している太陽熱の利用拡大を目指す方策のひとつとして、その環境価値の評価により経済的な取引を可能とするグリーン熱証書の仕組みについて全4回の検討会が開催され、最終のとりまとめが策定された。この中ですでに普及が進んでいる太陽光のグリーン電力証書の制度を参照しつつ、グリーン熱証書制度の課題がひとつずつ検討され、その創設に向けた道筋が示されている。東京都では、グリーン電力証書制度を運用しているグリーンエネルギー認証センターやCO2削減価値などを検討している環境省などとも連携して来年度よりの実施を目指す。

東京都「太陽熱の利用拡大に向けたグリーン熱検討会」:
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/kikaku/renewables/greenthermal.html

北京オリンピック、大会4日目に大気汚染の基準をクリア

国連環境計画(UNEP)は、北京オリンピック組織委員会と協働でオリンピックに関する環境配慮の取組を3年がかりで進めて来ている。中国政府は環境配慮のために170億ドルを投資し、都市環境の向上に努めてきた。北京オリンピック開催から4日間が経過した8月12日には、北京市での前日の降雨に伴い大気汚染の度合いを表す指数(API)が32まで下がり、基準となる50を下回ったことを北京の認証機関が公式に確認した。これはオリンピックに参加している選手や観客にとっても歓迎されるニュースとなっており、国連環境計画でも高い評価をしている。北京市近郊ではオリンピック開催に合わせて、大気汚染の原因となる工場が閉鎖され、車の乗り入れも通常の半分に規制された。それに伴い、オリンピック会場への移動に利用される公共交通機関が整備されている。

国連環境計画(UNEP)プレスリリース(英語):
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=543&ArticleID=5895&l=en

10:30 午後 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 7日 (水)

グリーンエネルギー証書の普及に向けて

私もナビゲータを務めている「環境Info」という環境情報のポータルサイトに投稿した記事をこちらにも掲載しておきます。

               グリーンエネルギー証書の普及に向けて

 みなさんは「グリーン電力証書」と呼ばれる仕組みをご存知でしょうか。太陽光や風力など自然エネルギーを利用した発電により生み出される電力の環境付加価値を証書化し、企業や個人が購入することができるようにした民間ベースの仕組みです。グリーン電力証書の購入者は、日常使用している電力の一部を自然エネルギーから生み出された電力と見なすことができ、その購入代金は自然エネルギーの普及や維持などに使われます。

 2001年ごろから始まったこの制度もここ数年で認知度が高まり、自治体や企業が事業活動やイベントなどで使用したり、個人がグリーン電力付の商品として購入したりすることが当たり前になってきました。特に昨年は洞爺湖サミットがあり、環境への取り組みの一環としてこのグリーン電力証書がクローズアップされ、経済産業省の委員会でもガイドラインが策定されたり、普及キャンペーンが行われたりしました。現在、経済産業省が行っている「グリーンエネルギー・パートナーシップ(GEP)」や、環境NGOを中心に行われている「一億人のグリーンパワーキャンペーン」「グリーンエネルギー購入フォーラム(GEPF)」など、様々な普及活動も行われています。

 一方、日本国内ではカーボン・オフセットや国内排出量取引などの新しい仕組みが立ち上がってきています。これらの仕組みでは、温室効果ガスである二酸化炭素排出量の削減価値をクレジット化して取引をします。カーボン・オフセットでは主に発展途上国や新興国など海外での削減プロジェクトからの (京都)クレジットを扱うことが多いようですが、グリーン電力証書を使用する事例も増えてきました。

 カーボン・オフセットでのグリーン電力証書の扱いには二つの注目すべき動きがあります。ひとつは、グリーン電力証書をカーボン・オフセットにおける「削減努力」と見なすことです。省エネの努力で使用する電力を減らすだけではなく、グリーン電力証書を使うことにより使用した電力を自然エネルギーに転換したと見なすことができます。

 二つ目は、二酸化炭素の「排出係数」の扱いです。グリーン電力証書の使用によりカーボン・オフセットを行うには、二酸化炭素の排出削減量を導き出すための「排出係数」を決めることが必要です。現在はグリーン電力証書の使用者が決めていますが、今後、カーボン・オフセットの中での第三者認証制度、自治体の制度や国の温対法などで、より厳密に定められる可能性があります。このカーボン・オフセットについては、現在、環境省を中心とした「カーボン・オフセットフォーラム(J-COF)」によって普及活動が行われています。

 グリーン電力証書に加え、最近、新たに「グリーン熱証書」の制度が注目されています。「グリーン熱」は文字とおり自然エネルギーが生み出す熱の環境付加価値に注目して証書化をするものです。現在は太陽熱、バイオマス、雪氷熱などの検討が進められていますが、将来的には地熱や地中熱なども対象として考えられます。東京都は太陽熱を利用する機器を大幅に普及させるために、平成21年度から新たな助成制度を開始しますが、この太陽熱利用機器の生み出す環境付加価値を使ってグリーン熱証書を発行し、企業などに購入してもらうことを計画しています。設備の認定や発生したグリーン熱の量を認証する第三者認証機関として「グリーンエネルギー認証センター」がグリーン熱証書の具体的な制度を検討し始めており、今年度中にはその姿が見えてくる予定です。

 このグリーンエネルギー証書制度は民間の自主的なものではありますが、国の制度を補い、日本国内の自然エネルギーの普及に大きく貢献するものです。また、私達が自ら使用するエネルギーについて考え、選択する機会を提供してくれる仕組みです。「グリーンエネルギー」を普及させる仕組みとしては、これ以外にも自然エネルギーへの投資を行う市民出資(コミュニティ・ファンド)や寄付を行う基金型(グリーン電力基金)など様々なものがあり、その輪が広がっています。

[参考リンク]

12:38 午前 再生可能エネルギー | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 4日 (日)

サステイナブルなニュース 第69号

明けましておめでとうございます。
今年も「サステイナブルなもの」をよろしくお願いします。何と、Googleで「サステイナブル」で検索すると、23万件中の第2位になっていました。「人気ブログランキング」にも登録しましたので、気に入った方は右のサイドバーからクリックをお願いします。

激動の1年が過ぎ、新しい年を迎えましたが、今年は大きな時代のうねりの中で、自ら行動する年にしたいと考えています。地球環境問題に対して、世界は大きく舵を切ろうとしています。しかし、これまでの仕組みを変えることは大きな痛みや抵抗を伴います。その中で、少しずつでも新たな動きを創り出すことが必要です。

今年最初のニュースとして紹介するのが、昨年8月下旬に発表された生物多様性に関する動きや"Make the Rule"キャンペーンなどです。昨年は日本の生物多様性元年とも言える年でしたが、今年は来年開催される名古屋での国際会議(COP10)に向け、様々な動きがありそうです。Make the Ruleは気候変動に関するより具体的で実効的な法律や制度を作って行こうというキャンペーンですが、京都議定書の目標達成見通しが困難な状況やCOP15でのポスト2012年に向けた動きの中で、その成果が期待されます。

*************** サステイナブルなニュース 第69号 *******************

生物多様性基本法が成立、企業の取組も進む

生物多様性基本法が5月28日に国会で成立し、6月より施行された。生物多様性の保全を目的とした国内で初めての基本法であり、政策の検討段階での市民参加や、より強力な環境アセスメントの導入、国内の自然保護に関わる各法律の改正などが盛り込まれている。5月にドイツのボンで開催された生物多様性条約(CBD)の第9回締約国会議(COP9)でも報告され、2010年10月に名古屋での開催が決定した第10回締約国会議(COP10)に向けて国内での取組が期待されている。国内企業の取り組みも徐々に始まっており、COP9において国内企業9社が「ビジネスと生物多様性イニシアチブ」のリーダーシップ宣言に署名した。例えば、森ビル株式会社では、再開発事業での生物多様性に貢献する緑化および維持管理の検討を進めており、都市域での生物多様性に配慮した街のモデルづくりを進める。

WWF活動情報「生物多様性基本法が成立!」:
http://www.wwf.or.jp/activity/wildlife/news/2008/20080528.htm

環境省プレスリリース「COP9の開催結果概要」:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9798
森ビル(株)プレスリリース:
http://www.mori.co.jp/companyInfo/press/2008/0528_2008052816454321510.html

エコツーリズムを推進、基本方針を決定しフォーラム開催

今年4月に施行された「エコツーリズム推進法」に基づき、6月には「エコツーリズム推進基本方針」が閣議決定され、エコツーリズムの法的な定義や理念、具体的な推進策が定められた。エコツーリズムを推進する意義として、「自然環境の保全と自然体験」「地域固有の魅力を見直す」「活力ある持続的な地域づくり」などの効果が相互に影響しあうとしており、「環境保全」「観光振興」「地域振興」「環境教育の場としての活用」という4つの理念を備えたエコツアーが事業として成り立つかが課題となっている。環境省では、エコツーリズムの普及、定着のために様々な取組を進めており、9月にはエコツアー商品をいかに流通させるかをテーマにフォーラムを開催し、現場で実際に活動する担当者からの提案や意見交換を行う。

国土交通省プレスリリース「エコツーリズム推進基本方針の閣議決定」:
http://www.mlit.go.jp/page/kanko05_hh_000005.html
環境省プレスリリース「エコツーリズムフォーラムの開催」:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10068

低炭素社会のルールづくりを求めるキャンペーンがスタート

国内の地球温暖化防止活動に取り組むNGOは共同で、日本が先進国として責任ある温室効果ガス削減を確実に行い、低炭素社会にシフトするための社会のルールづくりを求めて「MAKE the RULEキャンペーン」を8月1日より開始した(事務局:気候ネットワーク)。8月8にはキックオフイベントが開催され、2009年までの間に、署名、サイバーアクション、イベント、勉強会やセミナーなどを通じてキャンペーンを実施する。キャンペーンでは、CO2などの温室効果ガスの削減目標として京都議定書の6%削減はもちろん、2020年には30%削減(1990年比)、2050年には80%削減をめざしており、再生可能エネルギーについても2020年には一次エネルギー供給の20%をめざす。炭素税や排出量取引制度などにより、CO2を減らす人・企業が報われ、CO2をたくさん出す人・企業には相応の負担を求める経済社会にすることや、再生可能エネルギーを大幅に増やす固定価格買取制度などの仕組み作りを求めている。

「MAKE the RULEキャンペーン」: http://www.maketherule.jp/dr5/
気候ネットワーク「めざせ温暖化政策トップランナー・キャンペーン」: 
http://www.kikonet.org/campaign/topc.html

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