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2009年6月15日 (月)

サステイナブルなニュース 第85号

10日に地球温暖化対策に関する中期目標が発表され、その目標の低さに国内外で失望感が広がっています。1990年比で8%削減という目標では、とても地球温暖化対策において日本政府が国内外でリーダーシップとることはできません。そもそも京都議定書の目標(国際公約)である6%削減に対して、排出量はむしろ大幅に増加しており、その達成が危ぶまれている状況です。その状況を表面的に隠すために、基準年を2005年に変更することを主張することは、とても許されない行為だと思います。政府は、即刻、見直しを検討すべきです。

さて、今週のサステイナブルなニュースは、引き続き昨年12月中旬のニュースです。

**************** サステイナブルなニュース 第85号 *********************

太陽電池産業の競争力強化を図る研究会を発足、経済産業省

経済産業省は、太陽電池産業の競争力の維持・強化を図るため、産業戦略としての観点から今後の展開を考える「ソーラー・システム産業戦略研究会」を立ち上げた。国内の太陽電池産業は、これまでの長年にわたる国の支援を通じた技術開発等により年間の生産量で世界一を維持し、高い競争力を有している。さらに、関連産業のすそ野も広く、地域の経済・雇用を支え、将来の国内産業の一翼を担うことが期待されている。研究会では、技術力の強化として、超高効率・超低価格な製品を実現するための基礎研究や様々な側面からの製品開発、生産技術の高度化、品質・性能評価の国際標準化などを検討する。また、戦略的な材料調達や物流の効率化などと共に、国内での販売力やプロジェクト展開の強化、海外での取組みについても検討される。

経済産業省プレスリリース:
http://www.meti.go.jp/press/20081209002/20081209002.html

環境モデル都市を中心に低炭素都市推進協議会が設立

地球温暖化対策として低炭素型の都市・地域づくりに向け、7月に選定された環境モデル都市の優れた取組みの全国展開や海外の低炭素社会づくりに取組む都市と連携して海外に取組みを発信することを目的とする低炭素都市推進協議会が12月14日に設立された。構成員は低炭素社会づくりに向けて行動する都市や地域およびそれを支援する関係行政機関で、核となる環境モデル都市や候補都市だけではなく、低炭素型都市・地域づくりに向けたアクションプランを作成する意志のある市町村も対象となり、今後、募集を行う予定。取組みの全国展開については、アクションプランの策定支援や優れた取組みに対する表彰・評価を行い、優れた事例の全国展開や自治体同士の切磋琢磨を推進する。さらに先導的取組みや学術研究等の情報共有や相互啓発、都市と地方の連携強化など広域的取組みなどを行う予定としている。

首相官邸「地域活性化統合本部会合」でのお知らせ:
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/siryou/pdf/081107kankyo.pdf
首相官邸「地域活性化統合本部会合」:
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/

食料自給率50%に向けた基本計画の策定、農林水産省

農林水産省は、新たな食料・農業・農村基本計画の策定に関して、食料自給力強化の取組みや食料自給率50%を目指すことを含め、そのイメージとスケジュールを発表した。この基本計画は、食料・農業・農村基本法に基づき、5年毎に更新しているもので前回の平成17年から4年が経過している。現在、食料供給に関する国民の不安が増大し、国内農業の脆弱化や農村地域の活力の一層の低下が懸念されている。一方、国内の食品産業が原材料調達を輸入から国産に切り替える動きや海外において国内の農林水産物や食品が高い評価を受け、輸出額も増加していることから、危機を克服し好機をとらえる取組みが始まっている。おおむね10年後に食料自給率50%を達成するための国内農業の食料供給力の強化や、消費と生産両面の取組みイメージを作成する。

農林水産省プレスリリース:
http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/kihyo02/081202.html

02:51 午前 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 1日 (月)

サステイナブルなニュース 第84号

地球温暖化対策の中期目標に関するパブコメも終わり、その集計結果が官邸の「地球温暖化問題に関する懇談会」で先日発表されました。何と、60%以上が「選択肢1」のプラス4%を支持していたとのことです。産業界の組織票もここまで来ると「お見事」というしかありませんが、なんとも空しい結果となりました。せめてもの救いは、2位が「選択肢6」のマイナス25%だということでしょうか。いずれにしても今回の中期目標の検討方法には多くの問題点があり、その点を環境エネルギー政策研究所が提出した意見では指摘しています。一方、環境NGOのJFSでは、海外の一般市民に対してアンケート調査を行い、日本の中期目標への期待について調べています。その結果では、「選択肢6」のマイナス25%の支持が50%以上となっており、日本のリーダーシップが海外からも期待されています。

さて、しばらくお休みしていましたが、サステイナブルなニュースを再開したいと思います。今回は昨年12月中旬のニュースですが、すでに今年の1月に設立された国際自然エネルギー機関(IRENA)のニュースなどもあります。

************ サステイナブルなニュース 第84号 ******************

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が来年1月に設立へ

国際再生可能エネルギー機関(IRENA: International Renewable Energy Agency)が、来年の1月26日にドイツで開催される総会において正式に設立される。これは、10月に欧州を中心に51カ国の代表が集まってスペインで開催された準備会合において合意されたもの。IRENAの目的は世界各国での持続可能な再生可能エネルギーの急速な普及を後押しすることであり、設立にあたってはドイツ、スペインおよびデンマークが重要な役割を果たしている。人類が直面している地球温暖化に伴う気候変動やエネルギー価格の高騰、エネルギー安全保障、貧困や飢餓などの課題の解決に対して、再生可能エネルギーへの期待が高まっている。一方、再生可能エネルギーの普及には国ごとに未だ多くの障壁や障害があり、それらの解消にIRENAによる様々な活動や支援が期待されている。

IRENAプレスリリース(英語):
http://www.irena.org/downloads/Press/PM_FinalPrepCon_081024_EN.pdf
IRENAホームページ(英語): http://www.irena.org/
日刊温暖化新聞の記事: http://daily-ondanka.com/news/2008/20081118_1.html

国際的な世論調査の結果、地球温暖化対策の重要性を訴える

国際的な世論調査が実施され、現在の金融危機の状況においても世界の人々が地球温暖化をもっとも大きな問題であると考えていることがわかった。HSBC気候パートナーシップが11月に実施した世界12カ国の12000人に対する世論調査の結果では、43%の人々が経済よりも地球温暖化が重要な問題だと答えた。国連が10月に実施した世界の若者に対する調査でも90%以上の若者が世界のリーダーはなにをおいても地球温暖化に取り組むべきと答えている。ポーランドで開催されている気候変動に関する国際会議COP14において議論されているように、これらの調査結果は世界の国々が団結して地球温暖化対策に取り組むべきことを示している。調査した3分の4の国では自国が温室効果ガスを適切な割合で削減するべきであると答え、さらに55%の人々が各国政府が再生可能エネルギーに投資すべきであると考えている。

国連環境計画(UNEP)プレスリリース(英語):
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=550&ArticleID=5998&l=en

森林における生物多様性の保全を推進、林野庁

林野庁は森林における生物多様性保全の推進方策検討会を新たに設置する。農林水産省生物多様性戦略を踏まえ、森林における生物多様性保全について総合的に推進する方策を検討すると共に、平成22年に名古屋市で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向けて適切な対応を進める。我が国は国土の3分の2を森林が占める緑豊かな森林国であり、戦後荒廃した国土の緑化等のために育成された人工林を始め、屋久島や白神山地、知床のような世界遺産に登録される原生的な天然林まで多様な森林の構成となっている。そのため、これらの森林が生物多様性保全において重要な位置を占めており、多様な野生動植物が生育育成する場となっている。農林水産省では、持続可能な農林水産業の維持・発展のために生物多様性の保全が不可欠であるとし、平成19年7月に生物多様性戦略を策定した。

林野庁プレスリリース:
http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kenho/081125_3.html

12:20 午前 環境 | | コメント (0) | トラックバック (0)