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2010年12月31日 (金)

転換点に立つ私たち

ここ数年、1年を振り返るとその年の初めから比べて、大きく社会の情勢が変わっていることに気づきます。これは、私たちの社会が大きな転換点に立っているからかもしれません。「転換点」というと、ある程度短い期間を考えますが、実際には社会の仕組みの転換には、長い年月と持続的な取組みや努力が必要です。それは、それまで一定の速度で動いていた車や宇宙船が方向転換するときに、一定の期間、持続的に力を加える必要があるのに似ています。

日本国内では政権交代があり、政治が大きく変わると期待されましたが、日本社会という巨体はそう簡単には方向転換できない様です。現在の社会の問題に気がついた多くの人々が期待している持続可能な社会に向けた足取りは非常に重く、目の前の経済問題で足踏みしている状況です。そんな中、日本の人口はすでにピークを迎え、急速に人口減少社会と超高齢化社会が同時に訪れることが予測されています。私たちが「転換点」を迎えていることは、紛れも無い事実です。方向転換が可能な「もの」から少しずつでも、変えて行く努力を今後数十年間に渡り続ける必要があります。

一方、世界では気候変動による異常気象やピークオイルなどのエネルギー問題など、様々な問題が顕在化しています。それにも関わらず、先進国だけではなく、発展途上国も巻き込んで、将来の見通しが無いまま、人類の成長に向けた勢いは止まりません。このまま行けば、1970年代に発表された「成長の限界」が現実のものになるだけではなく、世界各地で様々な紛争が起きるのも必至の情勢です。この本が示す「持続可能な社会」の実現に向けたより具体的な取り組みが今こそ必要になっています。

この12月にメキシコのカンクンで開催されたCOP16では、かろうじて2013年以降の国際的な気候変動政策の枠組みについて国際的な合意に至る方向性が示されました。世界各国は、それぞれの国益を重視しつつも、世界共通の重要課題である気候変動に対して、具体的な解決策を見出す必要があると考え始めています。しかし、日本を含め多くの国々で具体的な政策や行動が伴っていないことが問題です。

一方、世界の自然エネルギー市場は確実に成長を始めています。化石燃料がピークを迎えつつある状況の中、このエネルギー問題と、気候変動問題および経済問題を同時に解決できる自然エネルギーが、大きな可能性を秘めていることに世界の人々は気がついているのです。世界はまさに、自然エネルギーに関する転換点を超えて、成長を続けていますが、日本の転換点はいつ訪れるのでしょうか。来年がその様な年になることを、期待するとともに、自分自身もその一旦を担えるように取り組んで行きたいと考えています。

今年は、自分が取り組んでいる自然エネルギーの普及に向けた取組みで、多くの種まきができた年でした。来年は、この種を大きく育てることにさらに取り組んで行きたいと思います。いよいよ正念場の再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)、2年目を迎えた「自然エネルギー白書」の発刊、転換期を迎えるグリーン電力証書、いよいよ本格化するグリーン熱証書、5年目に入るエネルギー永続地帯研究など、いづれも自分自身が真正面から取り組むべき課題ですが、多くの方々と一緒に地道に取り組んで行きたいと思います。

平和で持続可能な社会の実現を祈りながら、新しい年を迎えたいと思います。

I wish peaceful and sustainable society, and a happy New Year!

10:51 午後 環境 |

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