2006年12月30日 (土)

2006年の振り返り その1

今年も残り1日となりました。このブログを始めてから1年半。なかなか思いとおりに記事の更新ができず、ほとんど中断状態の時期もありましたが、ここまで何とか続けることができました。最近、書かなければならないことは寧ろ増えていると感じています。来年こそは、1週間に1回は記事の投稿を続けて行きたいと思います。

さて、今年の記事の振り返りです。やはり、地球温暖化に伴う気候変動や、私達の社会や文明の持続不可能性など地球規模で、かつ、私達の社会への影響がとても大きいテーマが目白押しでした。状況は、決して良い方向へは進んでいるわけではありませんが、持続可能(サステイナブル)な社会を作るためにこれから私達がしなければいけないことは、膨大にあります。そんな危機感と希望が入り混じった1年間でした。

1月から5月までの記事を紹介します。とても幅の広いテーマが取り上げられていますので、何度も振り返りが必要かもしれません。どの記事に興味がありますか?興味のある記事には、コメントやトラックバックをお願いします。

[長期ビジョン] 持続可能な社会を作るためには、ビジョンが重要です。

[ESD-J] 「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」が始まりました。

[食料自給率] 都道府県別の食料自給率を紹介しました。

[脱温暖化2050シンポジウム]  地球温暖化を抑制するために何をすべきなのでしょうか。

[排出量取引]  CO2排出量を削減するための取組みのひとつです。

[エコロジカル・フットプリントその2]  環境への負荷(足跡)の収支がわかる指標です。

[環境基本計画への意見募集その2] パブコメに意見を出してみました。

[持続不可能性] 過去の歴史に学ぶことは重要です。

[持続不可能性その2] 生態系の持続可能性に学ぶことも重要です。

[気候ターゲット2℃] 地球温暖化問題と気候変動を直視する必要があります。

[バイオガスのエネルギー利用] 技術ネタですが、有効な技術の普及が必要です。

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2006年12月 2日 (土)

スウェーデンの「持続可能な発展」指標その2

8月にスウェーデンの「持続可能な開発」指標について書きましたが、その中で少しご紹介した2006年3月に発表されたスウェーデンの「持続可能な発展」戦略の資料(英語版)が公開されています。記事を書いた時点では公開されていなかったので書けなかったのですが、87の指標群/6カテゴリーから以下の12のヘッドライン指標が選ばれています。環境指標以上に社会や経済の指標を多く取り入れていることが特徴です。社会と経済に対しても持続可能な発展を追求し、その根底に環境への的確な配慮が行われているスウェーデンの先進的な戦略を垣間見ることができます。日本でも第三次環境基本計画で持続可能な社会への展望や指標の活用が提言されていますが、社会や経済も視野に入れた持続可能性に対する具体的な国家戦略を持つことが重要ではないでしょうか。

[Strategic Challenges: A Further Elaboration of the Swedish Strategy for Sustainable Development]
http://www.sweden.gov.se/content/1/c6/07/01/83/1a9ae133.pdf

87の指標群は、以下の6つにカテゴリー分けされています。

1. Health 健康:12指標
2. Sustainable consumption and production pattern 持続可能な消費と生産パ
ターン:18指標
3. Economic development 経済発展:13指標
4. Social cohesion 社会的結束:25指標
5. Environment and climate 環境と気候:15指標
6. Global development 国際発展:4指標

12のヘッドライン指標は以下のとおりです。

(1) Life expectancy 平均寿命
(2) Violence 犯罪に会うリスク
(3) Energy Efficiency エネルギー効率(エネルギー需要/GDP)
(4) Investment 投資(対GDP)
(5) Employment rate 雇用率(目標80%)
(6) public debt 国家財政債務(対GDP目標80%)
(7) Growth 経済成長率
(8) Risk of poverty 貧困リスク
(9) Demographic dependency ratio 世代別人口割合
(10) Greenhouse gases 温室効果ガス
(11) Hazardous substances 有害物質(母乳中のダイオキシン濃度)
(12) Official Development Assistance(ODA) 開発援助(対GNI)


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2006年8月12日 (土)

スウェーデンの「持続可能な発展」指標

前回に引き続きスウェーデンでの「サステイナブルなもの」として「持続可能な発展」指標についてお送りします。2001年にスウェーデンでは持続可能な発展のための最初の指標群として30個の指標が政府統計局から発表されました。これらの指標は、従来からある「環境」「社会」「経済」という3つの軸ではなく、次のように持続可能性のための独自の4つのテーマに分類され、それぞれのテーマの中に「環境」「社会」「経済」についての指標が含まれているという構成になっています。

(a)効率性(Efficiency)
(b)公平性(Contribution and Equality)
(c) 適応性(Adoptability)
(d) 次世代のための価値と資源(Values and resources for coming generations)

スウェーデンでは、1989年に始まったナチュラルステップを始めとして、先進的な持続可能性への取組みが政府、NGO、産業界、国民など様々なレベルで行われてきており、この指標群はこれまでのスウェーデンでの持続可能性に向けた様々な取組みが反映された内容になっています。2003年に発表された持続可能な発展のための国家戦略[3]に引き続き、2006年3月に発表された国家戦略”Critical Challenges - a Further Elaboration of the Swedish Strategy for Sustainable Development”では12のヘッドライン指標が用いられています[5]。

2001年に発表された指標群ではまず、「効率性」をテーマとして取り上げられている5つの指標において、いずれも持続可能な社会に必要な資源の効率的な利用について示しています。

(1) 資源生産性に対する一次エネルギー供給量
(2)労働生産性(勤務時間あたりのGDP)
(3)ごみの排出量
(4)健康状態と健康のための支出
(5)高校への未進学率

次のテーマである「公平性」は、持続可能な発展に伴う不利益と利益をいかに公平に分かち合っているかを示しており、次に9つの指標から構成されています。

(6)世代別人口
(7)総生産の地域格差
(8)交通量(人員および貨物)
(9)可処分所得(所得格差)
(10) 男性の給与に対する女性の給与の比率
(11) 投票率
(12) 犯罪や暴力の脅威にさらされた人口の割合
(13) ISO認定数、エコ学校の数、森林認証の数
(14)エコラベル製品・サービスの選択率

3つ目のテーマである「適応性」には、次の7つの指標があり、持続可能性に必要な新しい変化に対する適応性などが様々な視点から示されています。

(15) 一次エネルギーの構成
(16) GDPに占める投資の割合
(17) 起業数と倒産数
(18) 教育レベル
(19) GDPに対する技術開発の割合
(20) 雇用
(21) 有機農業

最後のテーマである「次世代のための価値と資源」は、持続可能な社会にとても重要な視点でありかつ評価が難しいと考えられますが、次の9つの指標が示されています。

(22) GDPに対する財政赤字
(23) 社会福祉、教育および安全に対するGDPの割合
(24) 資源消費量
(25) 化学物質による汚染
(26) アレルギー性ぜんその流行
(27) 保全地域
(28) バルチック海の漁業資源
(29) 絶滅あるいは絶滅危惧種
(30) CO2排出量

それぞれの指標は、過去20年程度のトレンドがグラフと共に提示されており、指標としての適合性と持続可能性に対する影響について客観的に評価されています。また、一部の指標については、将来への展望も述べられています。
 「効率性」の指標の中では、エネルギーの資源生産性が向上すると共に労働生産性も上昇を続けています。ただし、ごみの排出量は増え続けており、教育の効率を表す高校進学率が低下し続けています。
 「公平性」の指標としては、平均寿命の延びと共に年齢構成の高齢化が進んでおり、交通量は人員・貨物共に伸び続けています。高額所得者ほど、可処分所得は増えており格差の広がりが見られるが、男女の所得格差は広がっていません。投票率がさがりぎみで、犯罪の増加傾向が見られます。環境に対してはISOの取得事業者は増加を続け、エコラベル製品の購入が増えて、森林認証も進んでいます。
  「適応性」の指標では、一次エネルギーの供給量が少しずつ増え続ける中でバイオ燃料などの再生可能エネルギーの割合は引き続き増えています。原子力発電の廃止の方向や脱石油宣言[4]など世界に先駆けた動きが注目されています。GDPに対するレベルは近年の落ち込みから回復傾向にあり、起業数や技術開発への投資と共に有機農法の農地も増えています。
  「次世代のための価値と資源」の指標に関しては、先進的な取組みをしているスウェーデンであっても全般的に前世代から受け継いだものを次世代に残すことが難しくなっている現状を表しています。政府の財政赤字については減少傾向が見られるものの、教育や健康そして安全に対する予算は伸び悩んでいます。資源や化学物質の消費量については、ほぼ安定しているが、あまり減少もしておらず再生可能な資源の利用が求められています。気候変動に大きく影響するCO2の排出量は横ばいの状態が続いており、アレルギー性のぜんそくの増加や漁業資源の減少、絶滅危惧種の増加が続いています。

 持続可能な発展のための政策を推し進めているスウェーデン政府は、この指標群を政策の中に明確に位置づけ活用しようとしています。2003年には、政府統計局が改訂版を国内で発表していますが、個人の健康、消費や雇用および交通などの社会の動向および産業活動に伴う環境への影響に焦点をあてています[2]。2005年には持続可能な発展省が設立され、持続可能性に関する様々な政策が横断的に実施されており、その動向は北欧諸国にとどまらずEUや全世界から注目され続けています。

[参考文献]

[1] “Sustainable Development Indicators for Sweden –a first set 2001”, Statistics Sweden/Swedish Environmental Protection Agency, 2001

[2] “Sustainable Development Indicators based on environmental economic and social statistics”, Statistics Sweden, 2003

[3] “A Swedish Strategy for Sustainable Development – Economic, Social and Environmental”, Swedish Ministry of the Environment, 2003

[4] “Making Sweden an Oil-Free Society”, Commission on oil independent, 2006

[5] “Sustainable Development”, Government Offices of Sweden, 2006

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2006年3月27日 (月)

持続不可能性

このブログでは、サステイナブル(持続可能)なものについて紹介しているのですが、その反対の「持続不可能」な状態を知ることにより、その逆である持続可能な状態を知るというアプローチもあります。

最近、考古学的、あるいは歴史学的な見地から生物種や文明の滅亡について書いた本が多く書かれています。私自身もまだきちんと読んだわけではないのですが、とても興味深い内容が書いてあるようですので、その概要をご紹介したいと思います。

[暴走する文明] ロナルド・ライト著、星川淳訳、NHK出版

旧石器時代から、現在に至るまで、人類が歩んできた文明の勃興の歴史を分析し、それらに共通する滅亡のパターンを述べています。副題にある「進歩の罠」というものが、その共通するパターンということなのですが、この「進歩の罠」というものは、どの様なものでしょうか。まず、一つのポイントは現在まで1万年間の気候です。人類が生まれてから100万年以上が経過していると言われていますが、その中で、現在までの1万年が一番安定しているというのです。その安定ゆえに人類は、それまでの狩猟主体から、農業を基盤とした文明や都市の形成へと「進歩」することができました。そしてその「進歩」は、様々な競争、そして戦争を生み出し、その規模は拡大する一方です。歴史が証明する事実として、人類は、「進歩」に対して、非常に貪欲であり、それが限界を迎えて自らが滅びるまで続けるというのです。私達がこの「進歩の罠」から抜け出すには、どうしたら良いのでしょうか...

[人類は滅亡する] マイケル・ボウルター著、佐々木信雄訳、朝日新聞社

こちらは、歴史学ではなく、さらに長い時間を研究する「考古学」に知見から非常に長期的に人類の滅亡について論じています。まず、考古学でもっとも有名な絶滅と言えば、恐竜の絶滅でしょうか。それ以外にも、過去の生物の発生と滅亡に至るまでの共通するパターンを調べることにより、人類が滅亡に至るプロセスを冷徹に分析しています。人類が客観的に自分達の地球環境の中での今の立場を正しく認識することができれば、もう少し良い方向に進むことができると思うのですが。

[文明崩壊(上)(下)] ジャレド・ダイアモンド著、楡井浩一訳、草思社

これは上下2冊に分かれた大作です。副題は「滅亡と存続の命運を分けるもの」となっています。多くの文明の滅亡と存続の事例により、共通のパターンを見つけようとしています。先ほど、紹介した「暴走する文明」と共通する事例としては、有名な「イースター島」のものがあります。あの石像は何の為に作られ、それを作った民族はどの様な運命を辿ったのか。非常に興味深い話ですが、島という限られた自然資源しかない空間では、森林の消滅などの環境問題がもっとも大きな原因となっていたようです。過去の事例では、これ以外に「マヤ文明」、「グリーンランド」などが詳細に書かれています。

下巻では、滅亡せずに存続し文明の事例を紹介し、その道筋を示しています。その中で江戸時代の日本が紹介されいるのは、とても興味深いことです。さらに、現代の社会で起きている様々な危機についても述べています。アフリカの人口危機による争い、中国の環境問題などです。

第4部では、将来に向けた分析と提言を行っています。まず、何故、社会が持続できる正しい判断をすることができないのかということを分析していますが、環境資源の枯渇については、「共有地の悲劇」という有名な理論があります。それ以外にも様々な分析を行っていますので、きちんと本を読んだ後に紹介したいと思います。

最後に、著者が警告しているとりわけ深刻な「12の環境問題」について列挙します。これらはいずれも放置すれば、文明の崩壊つながる問題ばかりです。

  1. 自然の棲息環境
  2. 野生の食料源(漁業資源について)
  3. 生物の多様性
  4. エネルギーの限界
  5. 土壌被害
  6. 真水の限界
  7. 光合成能力の限界
  8. 毒性化合物
  9. 外来種
  10. 温室効果ガス
  11. 人口増加
  12. 人口増加による資源消費、廃棄物の深刻化

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2006年2月 9日 (木)

食料自給率

しばらくぶりの記事になりますが、これからはせめて週1回ぐらいのペースで記事を書いていきたいと思います(無理をせずに持続可能な範囲で!)。最近は、いろいろなイベントにも顔を出し、本もいろいろ買っていますが、どれも消化不良気味で、自分としての考えがなかなかまとまらない状況ではあります。それでも、このブログで記事を書くことで少しずつでも考えが整理できればと思っています。

今回は「食料自給率」です。ご存知のとおり日本のカロリーベースの自給率は40%ということで、先進各国の中では非常に低い水準に留まっています。そんな中で、先日、都道府県別の食料自給率というものが、農林水産省から発表されました。

[都道府県別食料自給率]
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20051125press_2.html

これだけ物流の発達した世の中で都道府県別の食料自給率というものがどれだけ意味があるかという議論もありますが、日本の中で食料がどのように生産され、動いているのかがわかります。主な都道府県の食料自給率は以下のとおりです。特に東京都の食料自給率はわかってはいても衝撃的な数字です。

[食料自給率(カロリーベース/生産額ベース)]

北海道: 201%/177% <--- 非常にバランスがとれています
青森県: 117%/175% <--- 東北地方は概ねこの数値に近い(米どころ)
千葉県: 30%/76% <--- 野菜が多いためでしょうか
東京都: 1%/5% <--- わかっていても衝撃的な数字です
神奈川県: 3%/11%
山梨県: 21%/89%
長野県: 53%/123%
新潟県: 89%/131%
鳥取県: 58%/117%
徳島県: 44%/145%
鹿児島県: 78%/209%
沖縄県: 27%/54%

この食料自給率とサステナビリティ(持続可能性)について、昨年9月に日本学術会議の人口・食料・エネルギー特別委員会が報告書を出しています。また、そのときの委員長の方が書いたコラムが先日載っていました。人口減少社会を向かえ、それを前提に今まではやりたくでも出来なかった食料自給率やエネルギー自給率の向上による”豊かな”、持続可能な社会を創っていこうという趣旨です。この様な物質的な成長ではなく生活の”質”を向上させるという考え方はこれからの社会のビジョンを考えるときに非常に重要だと思います。

[人口減少時代にこそ食料の自給率向上を(農業協同組合新聞)]
http://www.jacom.or.jp/ronsetsu/jiron/jiron06/rons102s06013005.html

[日本学術会議報告書「人口減少時代の”豊かな”社会]
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-19-t1035-4.pdf

ただし、将来を考える上での不安要因もいくつもあります。それを考えさせてくれるのが、レスター・ブラウン氏の「フード・セキュリティー」という本です。水の問題、土壌の問題、飼料の問題など、日頃、輸入作物に頼っていてほとんど意識しない食料の問題について知ることができます。「だれが世界を養うのか」という副題が問題の深刻さを物語っています。豊かになるほど、肉を食べる量が増えるそうです。食肉のためには、飼料が必要です。大量の飼料には、大量の水が必要です。日本国内では、水(淡水)は非常に豊富にあるように感じますが、世界的には
この水の不足が深刻な問題となっています。地球温暖化に伴う気候変動が、それに拍車をかけるだろうとこの本では警告しています。

食料は、日々の暮らしに直結していますので、私達が持続可能な社会を考える上で、とても重要なファクターだと思います。ESD(持続可能な開発のための教育)の中でも「食農教育」ということで、食料と農業についての持続可能性についていろいろと勉強ができる以下のようなサイトもありますので、少しずつでも勉強していきたいと思います。

[食農教育ネットワーク]
http://syokunou.net/

 

 

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2006年1月 5日 (木)

ESD-J 「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議

日本が提唱して昨年より始まった「国連 持続可能な開発のための教育の10年」を国内で推進する「ESD-J」についてご紹介します。

[ESD-J]
http://www.esd-j.org/

ESD-Jは、「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議として、環境教育を行っている国内の多くのNPOなどが会員になっているNPO団体です。昨年末には普及のためのハンドブックを作成し配布しています。以下のURLからダウンロードも可能です。

[小冊子「ESDがわかる!」]
http://www.esd-j.org/archives/000354.html#more

来る2/5(日)には、以下のとおり全国ミーティングが開催され、その後各地で地域ミーティングが開催されるようです。ESDについてより知りたい方は参加してはいかがでしょうか。

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ESD-J全国ミーティングのご案内

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2005年から「国連持続可能な開発のための教育の10年(ESDの10年)」がスタートしています。9月には国際実施計画が採択され、ようやく日本国政府においてもESDの推進に向け動き始めました。

ESD-Jはようやく動き始めたこのESDの動きを加速させるべく、ESD-J会員およびESD関係者(行政、企業、教育関係者等)、ESDに関心のある人々が集まって、政府・地域・NPO・海外の取り組み状況を知りあい、交流する場「ESD-J全国ミーティング」を開催します。

今年はESDの動きを紹介するだけでなく、既にさまざまな地域や団体で実施されている環境や開発、人権、福祉、平和等に取り組む教育活動の「今」を共有し、今後のESDに向けた連携や協働のスタートとなる場としたいと思っています。そのため、ゆっくりランチ&交流タイムを取って、ポスターセッションや資料販売ができる時間と場をご用意します。また、国内外のESDに関するさまざまな取り組みを知るとともに、現在政府が作成に取り組んでいる「ESD国内実施計画」に対するインプットを検討する場、そして、ESD-Jのプロジェクトチーム(PT)活動を議論する場なども設けます。

お忙しいとは存じますが、ぜひ年に一度の全国ミーティングにご参加ください。そして、皆さまの活動をぜひご紹介下さい!

■開催概要:
 日 時: 2006年2月5日(日)10:00-17:00
 場 所: JICA国際総合研修所 国際会議場
       (東京都新宿区市ヶ谷本村町10-5)
       http://www.jica.go.jp/branch/ific/map/
 主 催: NPO法人持続可能な開発のための教育の10年推進会議(ESD-J)
 参加費: ESD-J会員1,500円、非会員2,000円(ランチ交流会費含む)
 定 員: 150名
 参加対象:ESD-J会員、ESD関係者(行政、企業、教育関係者等)、
        ESDに関心のある人々

■プログラム:
 10:00-10:10 主催者挨拶
 10:10-10:30 基調報告:日本政府の取り組み
           文部科学省 井上正幸国際統括官
 10:30-11:10 事例紹介1:米国バーモント州の取り組み
          ・シェルバンファーム副代表 メーガン・キャンプ氏
          ・逐次通訳あり
 11:10-12:05 事例紹介2:学校と地域をつなぐしくみづくり
          ・NPO法人スクール・アドバイス・ネットワーク&東京都教育庁
             事例紹介3:地域の動きを生み出すネットワークづくり
          ・北信越ESDブロックミーティング 伊藤通子氏
 12:05-12:15  オリエンテーション
 12:15-13:00 ランチ交流会
  13:00-14:00  ポスターセッション(ESD関連機関、ESD-J会員団体による活動紹介)
 14:00-15:00 国内実施計画へのインプット内容議論
          環境省総合政策局環境教育推進室 渋谷晃太郎室長
 15:00-17:00 分科会:ESD-Jの2006年度の活動をつくる
           >各PTからの概要紹介
             PT別分科会
 17:00     終了

■お問い合わせ・お申し込み
 参加希望の方は、下記まで、お名前、連絡先、所属先、
 ESD-J会員区分(個人・団体・非会員)をお知らせください。
------------------------
 NPO法人 持続可能な開発のための教育の10年推進会議(ESD-J)
 TEL:03-3350-8580 / FAX:03-3350-7818
 〒160-0022 東京都新宿区新宿5-10-15 ツインズ新宿ビル4F
          (社)日本環境教育フォーラム内
 URL:http://www.esd-j.org
-------------------------

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2005年12月31日 (土)

今年の記事の振返り

このブログも始めから半年が経過しました。記事のペースがだいぶ落ちているのは反省していますが、来年からはまた徐々にペースを上げて持続して行きたいと思います。そこで、今回はこれまでの記事を投稿順にリストアップして振り返ってみたいと思います。

2005年5月
26日「サステイナブルなものとは?
26日「環境展に行ってきました
28日「サステイナブルなエネルギーとは?
29日「バイオマス・ニッポンのゆくえ
29日「サステイナブルな音楽 -バッハその1-
30日「サステイナブルな本 -Part1-
31日「環境のつく言葉

2005年6月
2日「日本のエネルギーはサステイナブルか?
4日「バイオマス利用の課題
5日「サステイナブルな音楽 -バッハその2-
6日「サステイナブルなサイト -Part1-
7日「環境経済学
9日「風力発電の普及
10日「サステイナブルな指標
13日「エコロジカル・フットプリント
16日「サステイナブルな森林
17日「サステイナブルな音楽 -バッハその3-
21日「サステイナブルな生活とは?
23日「サステイナブルな失敗学
28日「サステイナブルな本 -Part2-
30日「成長の限界 人類の選択

2005年7月
4日「京都議定書への取組み
8日「サステイナブルなSF
11日「サステイナブルな交通手段
18日「サステイナブルなTシャツ
22日「モビリティ・マネジメント
22日「再生可能エネルギー
25日「システム思考(System Thinking)

2005年8月
1日「太陽光発電
12日「コミュニティ・ビジネス
23日「環境基本計画への意見募集

2005年9月
10日「選挙と持続可能な社会

2005年10月
28日「グリーン電力と太陽光発電

2005年11月
1日「環境税
1日「RSBS報告書
25日「再生可能エネルギー自給プロジェクト

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2005年11月 1日 (火)

RSBS報告書

RSBS(サステナビリティの科学的基礎に関する調査)の報告書が昨日(10/31)発表されました。報告書は以下のページからダウンロード(PDFで3MB)できます。この調査は、ある損保会社1社がCSRの一環として出資し、5ヶ月間という短期間で、170名もの科学者が携わって実施されたそうです。

[RSBS(サステナビリティの科学的基礎に関する調査)]
http://www.sos2006.jp/index.html

[RSBS報告]
http://www.sos2006.jp/houkoku/index.html

[目次]

はじめに

第1部 サステナビリティとは何か
第1章 サステナビリティの定義
第2章 20世紀後半、世界はどう変化したか

第2部 サステナビリティの5つの側面
第1章 気候システム
第2章 エネルギー
第3章 資源と廃棄物
第4章 食料・土壌・水・森林
第5章 生物多様性

第3部 人間活動を支える環境サービス
第1章 経済を支える環境サービス(生態系サービス)
第2章 環境サービスを貨幣評価する
第3章 市場で価格がつかない環境の価値
第4章 環境サービスの実体を測る

第4部 環境影響の評価手法
第1章 環境影響をどう評価するか
第2章 どの程度の環境影響が発生しているか
第3章 環境影響はいくらに相当するのか

第5部 「地球の環境収容力」をどうとらえるか
第1章 サステナビリティの5つの側面の相互関係
第2章 人類は「成長の限界」に直面するか
第3章 エコロジカル・フットプリントでみる「環境収容力」
第4章 「サステナビリティ」の達成に向けて

あとがき

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2005年9月10日 (土)

選挙と持続可能な社会

いよいよ明日は総選挙の投票日ですが、持続可能な社会に向けた政策に関して、どの政党や議員が積極的に取り組んでいるかを継続的にしっかり見守る必要があります。その意味で、これからご紹介する「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議(ESD-J)が中心になってまとめた緊急アピールはとても重要な意味をもっていると思います。

国連の「持続可能な開発のための教育の10年」とは?
2002年ヨハネスブルグサミットにおいて、日本のNGOと政府が協働提案して実現した国連のキャンペーン。2005年からスタートしており、国際社会からは提案国である日本の取り組みが期待されている。日本では、95団体あまりのNPO/NGOが参加しているESD-Jが中心になり、取り組みを始めている。

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2005年総選挙に向けた緊急アピール

◇主文

選挙で「持続可能な社会」を実現するための施策を!

◇呼び掛け

*候補者、政党のみなさん

 地球と日本の未来のため、「持続可能な社会」を実現するための施策をもっと聞かせてください。具体的に施策を示してください。資源食いつぶしの成長路線から、どのように日本を持続可能な社会に導いていくのか。世界の仲間と資源を奪い合うのではなく、調和を保ちながら、急速な気候変動を迎えつつある地球をどうするのか、切迫した事態に対するあなたの考えを聞かせてください。また、「持続可能な社会」を実現するための人づくり、教育をどのように進めるのか、その施策を示してください。

*有権者のみなさん

 投票する時に、世界の様々な地域にいる人々や、次の世代のことを考えてください。日本と世界の中で、自分たちだけが得をする、あるいは次の世代やその次の世代にツケを残して今の私たちだけが快適な暮らしをおくる。そんな国家間・世代間の不平等をどうすれば直すことができるのか。隣人と、子や孫のことを考えて、候補者と政党を選ぼうではありませんか。

◇メッセージ

 郵政も年金も大事です。同じように、この日本と地球を支える「持続可能な社会づくり」のことを、また、そのための人づくり、教育のことをみんなでもっと考えようではありませんか。
 空前のハリケーン被害と石油の高騰は、遠い米国の話ではありません。地球規模での気候変動が、一人ひとりの暮らしに直結した現代社会の根幹を揺さぶり始めています。
 都市の子どもたちは、コンクリートに覆われた土地しか知りません。エアコンの排熱で都市はますます暑くなっています。売り上げ増を追い求めてきた日本社会では、資源をより多く使い、より多くの消費を促すことが景気対策であり、産業活性化でした。
 しかし、そんな成長が無限に続くはずもありません。単に成長を追う時代は20世紀
で終わったのです。

 では、どうやって21世紀の地球社会を作るのか。日本政府が提案した国連による「持続可能な開発のための教育の10年」が今年から始まっています。地域と諸国、そして地球全体がどのように持続可能な構造に変化していくことが出来るのか、国のあらゆる予算の使い方全体が「持続可能性」に密接に関連しているのです。

 国づくりの基本を「日本と世界の持続可能性づくり」とするという気迫と論理を、私たちが次世代のために持たなければ、この美しい日本の山河も、そこに根ざした文化と伝統も、持続することはかないません。経済政策も社会保障も、そして国際平和も多文化共生も、「持続可能な社会」があってこそ存在できるのです。なお、平和などESD(「持続可能な社会づくり」のための人づくり、教育)に係わる諸課題を総合的に取り組むことが、持続可能な社会にとって重要です。21世紀、「持続可能な社会づくり」を市民一人ひとりが参加して進めたいと思います。その一歩として、今回の総選挙で「持続可能な社会」を実現するための施策をもっと考えましょう。各党の政権公約(マニフェスト)を読み比べ、どのような環境施策を始めとした「持続可能な社会づくり」への政策を持っているのかを読み取ろうではありませんか。

2005年9月6日   

呼びかけ団体:特定非営利活動法人 
          持続可能な開発のための教育の10年推進会議(ESD-J)
          (構成:95団体)

賛同団体(50音順):
 愛の学校
 特定非営利活動法人 岩木山自然学校
 特定非営利活動法人 エコ・コミュニケーションセンター
 特定非営利活動法人 エコテクノロジー研究会
 特定非営利活動法人 ECOPLUS
 財団法人 オイスカ
 岡山ユネスコ協会
 特定非営利活動法人『かわうそ復活プロジェクト』
 特定非営利活動法人 環境リレーションズ研究所
 くらしと電磁波を考える会 みやぎ
 グリーン・コンシューマーズ・ワークショップ
 グローバルピースキャンペーン
 特定非営利活動法人サスティナブル・コミュニティ研究所 NGOさんきら自然塾
 地雷廃絶日本キャンペーン 水族館環境教育研究会(RGEEA)
 特定非営利活動法人 ダッシュ
 地球環境を守る会「リーフ」
 とやま国際理解教育研究会
 日本ホリスティック教育協会
 社団法人 日本ネイチャーゲーム協会
 VOC-電磁波対策研究会
 ホールアース自然学校
 レイチェル・カーソン日本協会関東フォーラム
 ワールド・エコロジー・ネットワーク 環境教育ネットワークとやまエコひろば
 えひめグローバルネットワーク
 NGO・NPOネットワークとやま

問い合わせ先:
特定非営利活動法人「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議
URL:http://www.esd-j.org
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2005年7月 8日 (金)

サステイナブルなSF

サステイナブル(持続可能)な社会はあくまで実在することが目標となりますが、今回はフィクションの世界の一つであるSF(サイエンス・フィクション:空想科学小説)を取り上げてみたいと思います。

私が個人的に好きなSF作家にアイザック・アシモフ(1920-1992)があります。初めて「銀河帝国興亡史」の第1巻「ファウンデーション」を呼んだのは高校生の頃だったでしょうか。ストーリーは銀河帝国が絶頂期を迎えたときに登場した一人の心理歴史学者ハリ・セルダンが予測した銀河帝国の崩壊とファウンデーションによる復興にまつわる壮大な物語です。時間や空間のスケールが壮大で圧倒されますが、あくまで人類に視点を置いていることろが素晴らしいところです(途中からロボットが現れますが...)。

あの「成長の限界」の中にもこの物語の一節が登場します。それは第4章の最初の方ですが、未来の予測モデルの位置づけに関してその有効性と利用条件を暗示しています。物語では、銀河帝国の未来を予測してセルダンは亡くなりますが、その未来を破滅から救うための仕組みを2つ残して行きます。一つは技術や情報を継承する集団であるファウンデーションと、もう一つは人類の精神世界を継承する第二ファウンデーションです。結局最後は技術や情報だけでは、人類の崩壊を避けることはできず、最後は精神世界が重要となります。ただし、最後には救世主となるロボットが出てくるのですが...これは神の象徴なのでしょうか。とにかく、人類の限りない可能性を信じたサステナビリティ(持続可能性)に溢れたSFだと思います。

その他、あの「スターウォーズ」シリーズも人類(?)の持続可能性を追求したドラマだとみることができるかもしれません。ジュダイが持つ未来を予見する精神性とその限界、最後はその精神性が勝つというある種のストーリーが、サステイナブル(持続可能)なSFに相応しいのではないでしょうか(ちょっと、こじつけ?)。30年もシリーズが続けば映画としては十分に持続可能ですし、興行収入により次の映画を作るという自己再生型のやりかたは素晴らしいと思います。第1作目のエピソード4から、エピソード1-6の全構想を持っていたと言うのも、未来を見通す構想力に通じるものがあります。やはり、持続可能な社会には、未来を見通す何か(フォース?)が必要なのではないでしょうか。

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